ジョセフからあの連(れん)のネックレスをプレゼントされたのは。
いつものように桜が舞っている。
エメライン。
聖職者である。
彼女は精神性と霊力が強い「アマツ」という国に来ていた。
苦しい程の桜の花びら。
夜に来たら来たできっと恐いのかしら。
桜って夜は妖艶だものね・・・
アマツは年中桜が舞い散っているという摩訶不思議な国なのだ。
真面目で固くて、きっちりしている双子の妹、エメライン。
奔放で明るく、ノリばっちりの双子の姉、クリスティン。
魅力的な姉を、「悪い虫がつかないように」と必死で守ってきたエメライン。
パッシーン!
「もうお姉ちゃん、なんて呼ばないからね!」
あはははは
追いかけ合っていたアマツのどこかの、、花畑。
無理しすぎて、真面目だったエメラインは 大人になってからアホになってしまった。
反比例して、クリスティンはすっかりしっかりした「大人の女」になった。
その頃に、幼馴染のジョセフという騎士と結婚したエメライン。
2年目に男の子ふたり。
そして5年目の今、女の子が出来た。
名前を決めにここ、アマツに来ていた。
この子はアマツで出来たのだ。
あっちこっちあっちこっちあっちこっち
あっちこっちあっちこっちあっちこっち
わぁ~ すっごくキレイ~
と大はしゃぎしながら、色々回った、あのアマツの旅行。
はぐはぐ
目を点にしながら桜餅を食べていた時。
「少し散歩してくるー」
どこかに行ってしまったジョセフ。
散る桜をぼーっと眺めていたら。
しゅっ!
と首に何かを掛けられた。
ひんやりとた物体が首元にくっつく。
「ひえっ?!」
見ると、先に5つの珠がくっついているネックレスだった。
呆然と見ていると、、
ジョセフが
ひとつひとつ、珠の説明をした。
「白金(プラチナ)、金、銀、銅、鉄」
5種類の珠が繋がって連(れん)になっているデザインのようだ。
ほー グラデーションだー 感心してしまう。
「一番上が君だよ」
・・・
ハッ
これ、「いくらしたんですか?」(思わず敬語)
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オリンピックで提案があるって聞いたことがあるわ・・・
(この世界にオリンピックがあるのかと)
五輪のメダルは、金・銀・銅・鉄・アルミ・錫・鉛で上位7人にあげるべき、だという意見があるのだ。
・・・
あれ?
・・・
かつて、クリスティンと駆け回った、あのどこかの花畑。
いくら探しても見つからない。
「(あれは、あの花畑は夢だったの?)」
・・・
ラーメンでも食べよう。
いかにも汚そうな屋台に入るエメライン。(汚いラーメン屋さん=美味しいという偏見)
「うっわ!美味しい!!」
思わず声を上げてしまうエメライン。
おっ
「ハイプリーストのお姉ちゃん、キレイな連(れん)のネックレス付けてるねぇ」
声を掛ける屋台の店主。
あっ
「これ、少し前に、夫からもらったんです」←上機嫌
いちにーさんし、ご、、?5連か。
ええ、ごれ、、
・・・
・・・
あ、、
いいかも
「レンレン・・・」
店主「え?」
wis(1:1対話)をする。
『プラチナ、金、銀、銅、鉄 五連の子、『連々・・・レンレン』てどうでしょう?
女の子の名前』
エメラインが提案する。
『いいねー』
答えるジョセフ。
『私はプラチナの女ですけど、娘はそれ以上を行ってもらいたいですから』
『実は、白金(プラチナ)、金、銀、銅、鉄、錫、鉛 の7連のネックレスもあったんだよねー』
えっ
ええっ!!
周りに人がいるのにでかい声を出すエメライン。
『さすがに高かったからなー』
『ケチ!!』
(せっかくなら一番いいものが欲しい女心)
そうしてその後、5連の意味を込めた レンレン という女の子が誕生した。
(このシリーズの主人公です・・・)
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なんてねー だまされましたか!
エメラインがアマツから帰ってきてすぐ。
ジョセフが手に持っていたのは。
「7連のネックレス」だった。
・・・
「だますなんて卑怯です!」
「さぷらいずです」
生まれてしまったら元に戻ったが、レンレンが一緒にくっついていた頃は元来の真面目~~なエメラインになっていた。
ジョセフ、
「ん?」振り向くジョセフ
クリスティン、、私の双子の姉なのですが、
子供の頃、一緒に遊んだ花畑があるのです。もう無くなってしまって。・・・どうしてもそこを探したいのです。
ふむ
無いんだったら もう人が踏み入れる場所じゃないとか
子供しかいけないところだとか。
手の平でお腹を指し示し「その子なら行けるのかも」
と言う。
「大人は行けないところなのかもね」
ジョセフも。子供の頃にそこに 行ったことあるのね。
会話はしていないけど、何となく分かった。
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