そうしたのは モロクでのことが原因じゃない
そうすることで愛情を失う恐怖から逃れるかもしれないって
そう思って、、
いなくなろうと思ったの
苦しかったの
ヴィンセント様が背を向ける日が
その日が来るのが怖くて
怖かったの!
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
お母さん
あなたの愛さえあれば
ずっと生きて行けると思ったのよ
でも
駄目みたい
ヴィンセント様に捨てられたら
駄目なの
お母さんに捨てられてもいいの
心は壊れたわ
でも生きていけたわ
でも
ヴィンセント様に捨てられたら
これしかないの!
さようなら!
もう生きたくないの!
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レンレン「こんな感じ」
汗びっしょりで、頭、、というか髪の毛がシャワーを浴びたようにびっしょり濡れている。
レンレンが見せた、ロレインの、、その、直前のこころ。
メイチー「自分のための人生なのに、他人のために自分の命を捨てるの?」
捨てられたくないから、、だから自分を捨てるの?
辛い分、幸せになれるかもしれないのに、
何で諦めるの
生きていればいいことあるかもしれないのに
「ひとつもなくて終わっても」
きっと忘れているだけで、たくさんあるのよ
幸せは
「長く生きていれば生きているだけ
幸せは 花畑で花を摘むように
たくさん摘めるのよ」
ロレインは言った。
でも私には ヴィンセント様が全てだったの
アレクシスが桜の樹を思いっきり蹴っ飛ばして言った。
ばっかじゃねーの?? 捨てられてもいねーのに何で決め付けんだよ
蹴った音でびっくりして視線を集中する一同。
「結局捨てられても捨てられなくても一緒じゃねーか」
てめーなんて誰からも愛されねーよ
そ、そこまでハッキリ言わなくても・・・
全員氷のようにピキーンとなったが、
まさにアレクシスの言うこと「こそ」が正論中の正論だったのである。
メイチーがツカツカ歩き、アレクシスをパァンッ!とひっぱたいた。
(ひっぱたくの多いな~)
お母さんに捨てられたり、そういうことされたり
そういう人って、「人」を信じられないのよっ!
そういう思考回路になっちゃうの!
「好きでなってンじゃないっつーの!」
パァンッ!!
再度ひっぱたく
アレクシスがやり返そうとした瞬間、パッとアレクシスの両手をガッチリ掴んだ
だからって、許される訳じゃないわ!
じゃあしょうがないって言ってンじゃないわ!
ああいう言い方って無いでしょって言ってンの!!
人の心に響く言い方しないと何の意味もないでしょうが!
ビキキキッ
アレクシスに青筋が立つ(こわい)
「誰に向かって言ってんだクソガキ」
(奥さんに向かって「クソガキ」!)
レンレンが静かに言った。
「アレクシスさんが正しいわ」
確かにお母さん、、とかのことは分かるけど、
いつまでもいつまでもそんなんじゃ駄目でしょ。
「大人になったら、自分を常に見つめなおして、、
自力で自分の弱点を直していかなきゃ」
それに負けた人間は、淘汰されていくのよ
ロレイン含め「(本当に子供か?)」と皆が思った瞬間であった。
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