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考えない



レンレンに無理矢理 家に連れ込まれたシャオイー。


「・・・・・・」


そりゃ無言にもなる


一体どうすればいいのか


シャオイーは下界の人間でありながら、美織から禁呪を受けたことで不老不死の身となり、天界への行き来が出来るようになった、極めてレアーな存在である。

それゆえ、下界の衣装をたまに着て、殴り聖職者として活躍することもある。


シャオイー「(仙服じゃなくてアークビショップの衣装着ていれば良かった)」

(※アークビショップ=聖職者。聖職者の最上位職)


仙服に興味を持った霊力の高い子供にしっちゃかめっちゃかにされるリスクを考えていなかった。


しかし

「じゃあ、ハーブティ出しますね。ラベンダー。と」

このこ、誰かに似ているような。


何かと何かを有しているような

それらが交じり合っている感じ


ぼんやりと考え、且つ不思議に感じていた。


「(そもそも 何故この家に降り立とうと思ったのか)」


その時


「はいっ、ラベンダーのハーブティですよ」

レンレンと呼ばれる少女が真っ直ぐ向かってお茶を持ってきた。


・・・



彼女はコトンッ とテーブルにティーカップを置き、

向かい側の椅子に座った。


シャオイーは思わずフイッと横を向いた。

「(今のは)」


頭がくらくらする。


とりあえずお茶を飲み、考え込む。

・・・



「(紫色・・・)」


レンレン「あの 、えっと・・・」

レンレンは何か言いたげである。


「何とかなりますよ!」




彼女はそれだけ言うと、椅子から立ち上がり、

「任務の邪魔して御免なさい。

どうぞ、あの」

任務を・・・


と言った。


「いや、まだ大丈夫です

ほとんど終わってるし」

思わず嘘をつくシャオイー。


レンレンは言った。


「運命は、乗り越えられますからね。

私と同じような感じの人のことでしょう」




思わずレンレンを見るシャオイー


暗黒のようなカオス

吸い込まれるような混沌


光明のようなロー

癒しの海のような秩序


「(子供のラクガキのような、しっちゃかめっちゃかな色がたくさん・・・)」




・・・



レンレン「引き寄せられたんでしょ?シャオイーさん」


どうして名前を。
少し驚く。


レンレン「仙服を着ていて、、でも人間 って言ったら

イコール」

びしっ!と指をさす。


「シャオイー、、喬一(きょういち)なる人物!」


「(指をさしてはいけません)」

思わず心で注意をするシャオイー。


あれ?

何だろう


だっ

だから

レンレンは頑張って言っている。


レンレン「ど・・・どんな劇薬でもいいではないですか

侵されても。いいじゃないですか・・・」

・・・

シャオイー「・・・・・・」

レンレン「侵食されるのが何だというのです」


はい。

シャオイーはそれしか言えなかった。


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『何とかなりますよ』

『運命は、乗り越えられますからね』


その言葉が頭を回る


夏樹(シェパードの犬の雲)に乗りながら、風の心地良さだけを感じて、

「(どうでもいいや)」

と思うシャオイー。


考えたら負け。


だから考えない。


彼はずっとそうだったから、そうあろうとした。



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