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切れ



アレクシス(玄宗)が帰った後、喬一はひたすらぼーっとしていた。


「アレクシスさん、ここに居るってことは亡くなったのか」

とか

「みぃちゃんに会えない」

とか

「結婚したのか 禁呪持ち同士だったのに 大丈夫なのだろうか」

とか。
ぼんやり考えていた。


みぃちゃん・・・


家族、或いは兄弟を失った時のような気持ちと、

良く分からない、抗えない苦しい気持ち(麻薬の効果と思われる)。


そんな気持ちが入り乱れる。


ストレスが極度に覆いかぶさり、自分でもどうしていいか分からない喬一。


いつもナンチュンで遊んだ。

いつも僕の湯(タン)とか菜(サイ)、

「(色々美味しそうに食べてた)」


シェパード雲の中にいるシェパードをいじったりして

(だめだめ!)


禁呪だって授けてくれた

下界ではパンテストにさせてもらった

(※パンテスト=太古に滅びた幻の聖職者系の職。禁呪により授けられる)


いつでもどこでも一緒にいた


突然何なんだ



・・・


『・・・以上の通りである。

貴君にとって、美織に近づくことは即ち貴君の破滅を意味するものであり、

今後は貴君の身を守るためにも、美織には一切近づかないよう忠告するものである』


アレクシスの言葉が蘇る

禁呪持ち同士、天界でやっと結ばれたのか

おめでたい


・・・・・・


運命ですな


・・・・・・


みぃちゃん


どこにいるんだろう


・・・・・・


・・・・・・


・・・・・・

そっとしておこう


・・・


想い出だってたくさんある!

とりあえずそれでいこう


考えないように 考えないように



そうして


次第に壊れていく喬一であった。


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今日はモスコビア(美しい礼拝堂と皇宮で彩られる街)、と あと何だったっけ

シェパードの雲に乗りながら、洞天仙人の任務をこなすシャオイー。

(下界ではカタカナ表記)


喬一「(とりあえずモスコビア)」


降り立つ必要はないが、何かこう、不思議な力に引き寄せられて

ある家の前に降り立った。


「?」


ごく普通の、モスコビア特有の寒さに強そうなどっしりとした造りの家。


少女「アルフォンスったら!
すぐ先に行っちゃうんだから!」

バタン!!

突然。

中から金髪のソウルリンカーの少女が出てきた。

(※ソウルリンカー=霊魂を操り、各職業への支援魔法を掛ける職)


少女「うえ?」


家の前に人がいたのにびっくりした様子である。


「あっ」

シャオイーは慌てた。


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だ~いじょ~ぶ だ~いじょ~ぶ

少女「そういう任務を管理する人に一時的に目ぇつぶってもらえばいいンですよ~」


る~んる~ん

「どれにしようかなー」

あ、ココア飲めます?


イラつくやら、焦るやら、汗かくやら

どうしていいか分からないシャオイー。


「(何故こうなった)」


少女は「レンレン」と言った。


レンレンが無理矢理シャオイーを言えに引っ張り込んだのである。


シャオイー「(いや、任務中なので。って言ったのにすごい力で・・・)」


レンレンはめったに見ない仙服に目を輝かせ、

おもちゃを見つけた子供のように がしっ! とシャオイーを掴んでしまったのである。

(アルフォンスは?)


・・・・・・


何となく


誰かに似ているような気がして、その 彼女を取り巻くオーラから離れられないシャオイーであった。



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