ジョセフ「・・・・・・」
ジョセフはうんざりだった。
先程からエメラインが
「レオナルド殿下が、、悲しそうだった・・・」
とか
「愛していたかも、、」
とか
「いや、愛してはいないけど、好きだったの。。
別れるの すごく、、辛かったのぅぅぅうううぅ」
とか
散っ々 聞かされているからだ。
ジョセフ「(久し振りの再会なのにこれか!)」
エメラインらしいとは思ったが、やはり疲れる。
エメライン「でもね、ジョ"ゼブ・・・」
会えて嬉しい・・・。
ぎゅうううっと抱き付く。
エメライン「(子供が今いない(留守)の状態で本当に良かった)」
ジョゼブに会いたかった。
さわりたかった。
会いたかったよう
やはり子供のようにわんわん泣く。
ジョセフ「会いたかったのは僕も一緒です」
でももっと、、落ち着いた状態で、、
ジョセフ「(まぁ・・・無理なんだろうけど)」
ジョセフは分かっていた。
実は考えると頭が良いので(大きなお世話)
レオナルドが最後、返してくれるだとか
エメラインが戻ってくるだろうとか
全部全部、それとなく分かっていた。
(レンレンの陰謀?だけは見抜けなかった ←頭の良さは娘の方が上)
エメライン「えぐっ えぐっ ジョセフは嬉しくないの?
私は ジョセフに会えてすごく嬉しいのに」
くんくんくんくん
犬みたいにジョセフの服をかぎながら言う。
(※良い子は(良い子じゃなくても)真似してはいけません)
無視するジョセフ。
(慣れていると言うべきか)
・・・
いつも通りの光景が戻った。
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ローザ「おとちゃ、あしょこにあたちのおはなさいてうおー!」
(おとうさま、あそこにわたしのお花、咲いてるよー!)
レオナルド「ああ、お母様が好きだった花だよ。バラ、、ローザの語源の花だ」
ローザ「それなんろもきいたー」
(それ何度もきいたー)
レオナルド「あれ、そうだったか」
ローザ「あたちききあきちゃたー」
(わたし聞き飽きちゃったー)
花のように美しいバラの妖精ローザ、
エメラインよりも、誰よりも美しく育つだろう。
彼女は母親がいなくても笑顔だ。
いつもいつも笑う。
笑顔を絶やさない少女。
レオナルド「(まるで南極に咲く花のようだ)」
どんなに苦しいことがあっても
辛いことがあっても、
決して枯れない
南極のバラ・・・。
エメライン「(さようなら、私の妖精)」
エメラインは子供だと思わず、「自分が作った妖精」だと信じた。
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エメライン「ジョセフ!」
ジョセフ「?」
エメライン「あたしっ! 他の男にさらわれても!
何度でも何度でもっ
ジョセフの元に戻ってくるから!!」
ジョセフ「・・・」
次はもうないのは分かってる
俺ももう、いつまでも自惚れるのやめるから
・・・もうそういう言葉には
惑わされない。
俺は知っている
君は
本当に愛する 愛してくれる男に取り込まれやすいことを。
レオナルド以上の男性が現れたらもう破滅だ
・・・
僕は僕で
成長しなければ
エメライン
何ていうか
俺をこういう風に変えてくれて 感謝するよ
君を二度と失いたくないです
エメライン「どうしたの?ジョセフ」
黙っちゃって
ジョセフ「・・・・・・」
南極には何も無い
吹雪と、、氷と、、海と、、雪、、、
生き物の住まない世界です。
そういう所でも花を咲かせよう
絆を作りましょう
生でないものが支配する世界でも 生 を見出せる
そんな世界
君と、僕との、これからの世界です。
南極で花を咲かせましょう
いつか出来るはず!
ジョセフ「花でも摘みに行くか!」
??
目をぱちくりさせるエメライン。
は、花摘み?
うん、行こう、
とっとこ 騎乗しているドラゴンでサッサと行くジョセフ。
??
良く分からないけど、、、
タタタ
ジョセフの後を追い掛けるエメラインだった。
(了)
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