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正攻法



正攻法。


ライナスの最も苦手な分野である。

正々堂々と、自分の意見を述べる。


これの何と難しいことか。


何度、、メイチーにそれで怒られたか。


「結局あなたはこう言いたいンでしょ!」


全部見抜かれ、心の中の恥ずかしい部分を詳しく説明され、、


恐怖の神と化したメイチーに、完璧に打ち負かされる。


メイチーは正攻法が大得意だ。


しかし世の中は汚れきっている。


今時、正攻法で正々堂々と勝負して、それにちゃんと答える人間などいない。


だからこそ、誰も正攻法など使わない。

誰も答えないのを知っているから。



それなのに、メイチーは常に「正攻法」の女であった。



だからこそ、不良だったアルフォンスアサシンをひっぱたけたと言えよう。



ライナス「(何故、、何故笑いそうになるんだここで!しっかりしろ俺!!)」


人は緊張しすぎると笑いそうになるのだろうか。

ライナスはふぅっと一息ついて、メイチーに聞いてみた。



ライナス「うんこ・・・違う。えっと。
決して、あなたを不快にさせるつもりで言う訳ではないのですが、」

? とした顔をするメイチー。


ライナス「あなたの仲の良い友人として、、疑問に思うことがありまして、、
聞いてみたいことがあります」


そこで、何となく、察した顔をするメイチー。


ライナスはその顔を見て、


ライナス「わ、分かりますか?」

と聞いてみた。


メイチーはぶんぶん、と頭を振って、

「分かりません」と言う。


畜生! この 俺に言わせる気かぁっ

くうっ、、と思いながら、どう言おうか、、と思うライナス。


ライナス「・・・あなたは、いつ いなくなったのですか」

この世界から。


メイチーがじぃ・・っとライナスを見、
そしてフーッと観念したように下を向いた。


メイチー「・・・2年前、、からです」


ライナス「どうして、、ここにいらっしゃる」

メイチー「さぁ」


ライナス「(・・・警察の尋問みてぇだな)」


続ける。


ライナス「シャオイーさんは、どこにいるのですか」


メイチー「・・・」


ライナス「答えられないならそれで結構。
あなたは、この世に存在していませんね」


こくん、と頷くメイチー。


ライナス「一体いつから・・・」

メイチー「あ、いやだから、 2年前から・・・」


ライナス「(あ、そうだった;)」



最大の謎を投下する。


ライナス「一体何故」


メイチーは話した。


あれは転生したばかりで転生一次職の頃、、
奥地でアレクシスさんを追い掛けて、、


転生とはこの世界のレベルアップのシステムで、これにより上位職に転職していく。



ライナス「アレクシスさん」


その名前には聞き覚えがあった。

メイチーの知り合いの、恐ろしく冷たい眼をした男ウィザード(※魔法使い職)である。



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