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わらわらと



引き続きジョセフ家。


ガチャッ

レンレン、エメライン、クリスティン、シンディが入ってきた。

レンレンはジョセフの娘、
エメラインはジョセフの妻、

クリスティンはエメラインの双子の姉、

シンディはナイトライド氏の研究の助手であった。



カモミール、オレンジピール、キャットニップ、ローズヒップ、セントジョンズワート、ハイビスカス、マリーゴールド、ラベンダー、レモングラス、ローズマリー。


レンレン「ど~れがいいですかぁ?」

満面の笑みだ。


ハーブティを色々と持って来たらしい。


4人とも注意深くお盆を持ってテーブルの方に歩いて行く。


バッとライナスが立ちあがり、「んなの全部飲むに決まってンだろうが!」

ドカドカとテーブルに向かい、ひとつのティーカップをゴクッ!と飲んで


あちぃっっ!! とティーカップをテーブルに投げるように戻した。


ライナス「チチチ・・・」

舌を出している。


女性陣がドッと笑った。

ライナスの行動を予測していたようだ。


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クリスティン「メイチーさんは

1、子供の頃~禁呪授け直前
2、禁呪授け~現在

で、人が入れ替わってしまったのが悲しいのね」


エメライン「だまされてた、って普通は思いますよね、、」


レンレン「メイキングしちゃえば?
全部シャオイーさんに。
・・・そう簡単にいかないか」


・・・


1、もう割り切る。今まで通り仲良くする。
2、縁を切る。
3、・・・


3、シャオイー=ライイー だと思い込む

よ!
レンレンが声を上げる。

レンレン「顔が同じなんでしょ?
顔から入っていけないかな」


メイチー「そう・・・ね・・・」

土気色したメイチー 。


つーか

遮るライナス。


ライナス「変な奴だな。禁呪を授けられることになるまで、一度もメイさんに声を掛けたことないんだろ?そいつ。
でもメイさんを想っていたとか。
・・・でも一度も声掛けてねぇって・・・何だそりゃあ?」

最大の謎をライナスがズバッと言う。↓

「最初から、入れ替わった後からだよ。そン時に言やぁいいじゃねーか
何で秘密にしてたのか

・・・自分に自信がなかったのか?

メイさんに声を掛ける度胸も無くて、入れ替わった後も身元を明かさない・・・」


言われてみれば・・・

と思う一同。


エメライン「ゆ、夢を壊したくなかったとか。

シャオイーさんが消滅したなんて聞いたらきっとメイチーさんショックを受けると思って、、それで・・・」


アルフォンスが口を出す。


大切な人を失っても、人は立ち直れます。

いつまでもだますのは、、「その人の力を信じていない証拠だ」

「或いは本当にプライドが高くて名乗れなかったのか・・・」


ジョセフが優しい声で問う。

「メイチーさん、シャオイーさんを想うようになったのは天界に上がってからですよね」


メイチー「はい」


ジョセフ「それならライイーさんなのでは。おもいびと」

エメライン「(また平仮名で会話してるわ)」


ジョセフ「もうシャオイーとして生きていくってきめたから
そのままでいこうときめたのでは」


エメライン「それなら何故、今になって自分の身元を・・・」


レンレン「ピシュリムが切れてきて、自分を抑えきれなくなっているのね。
本当の自分を出さないでいるとストレスだから。口調とか態度とか・・・」


クリスティンはため息をついた。

「そういうものは最後までだまして欲しいものよね」


長い沈黙の後に(ナイトライド氏は全てが分かっていたのであえて黙っていた)


アルドヘルムが言った。

「シャオイーさんの魂が、ライイーさんの心に眠っています。

きっとふたりは、ひとつの肉体に棲んでいるんですよ」



ふっと・・・

シャオイーの声が聞こえたような気がするメイチー。


メイチーの様子がおかしいので、(実は)優しいライナスが声を掛けた。

「・・・悩む時間が多い方がいい。
方法論はそれからよ」


結局、何もないまま、大勢は解散した。



「(何となく、あのライイーさんがシャオイーさんに思えて、惹かれる自分が怖い)」

美織は大事なことを言えなかった。
しかしナイトライド氏だけは、気付いてしまっていた。


天界。


パタン.....


白い白い、、ホワイトホールに吸い込まれるような感覚に陥っていくメイチー。



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