RO小説本編の目次  >  茜色の空の目次
       

 

 

 

ペフの夜



裁判のような役割も持つ美織。

ビシッ!と理路整然と裁きを下すこともあれば、

「主語抜けてませんか?目的語は?・・・っていうかそもそも言いたいこと何?」
と相手に思わせるような変な言い方をすることもあった。

美織「(頭が、、すごく疲れてるんだわ
っていうか駄目だ。言語が話せない)」


「(ふざけんな!何やってるんだ私は。
パブリックの場にプライベートの悩みを知らず知らずに持って来てしまうなんて)」


美織「(気合だ!って思って頑張っても、、いつもの1/3の効率しか出せない。
やだやだ。あぁぁあぁぁ)」


菊の精「少しお休みになった方が宜しいですわ」

水仙の精「いつも大変ご無理をなさっているから、、お体が心配ですわ」


美織「大丈夫です!」

バゴッ!
(回れ右してすぐに物にぶつかった)


---------------------------------------------------


花の精たちは皆が心配していた。

事情を深く知っていたから・・・。


ぶおっ


ふわ~・・・


黄色い空。

砂塵が吹いてる訳でもないのに。
美織は思う。


ふわー。

「(アインペフにでも行ってみようかな)」

(鋼鉄の都市「アインブロック」の隣の村)


錆び付いてる時には錆び付いているトコに行くのが一番よ

(そうか?)


---------------------------------------------------


やっぱ「ゴールデンキャデラック」よね~ん♪

バーテン「ハイウィザードのねーちゃん、どしたんだい。良いことでもあったんかい?(ニコニコ)」


えっへっへ~

「さいあ~くな気分よ。うっふっふ~」


※ウィザード系天人は、ハイウィザードの服を好んで着る。



バーテンさぁん、ゴールデン、、

「いや、『チャイナー・ブルー』作ってよ」

バーテン「ねーちゃん、ちょっと呑み過ぎなんじゃないのかい?

ププッ ほら、トイレで鏡見てきなよ。タコみたいな顔してるぜ」


タタタタタッ

「ハァ~ッ」
トイレの鏡には、真っ赤な顔をしたみっともない自身の顔が映っていた。


---------------------------------------------------


お酒呑んだから、寒くても多少 体が熱いから大丈夫だわ。

アインペフの暗い場所。

誰もこんなとこ来ねーよ!

っていうか霊でも出そう。・・・な場所で座るメイチー。


「(天界に行った後、、妙に男らしいシャオイーさんがいて。
おかしい、、誰?って思ってたけど)」

(少し大きなお世話)


ぜぇ~んぶ

「ライイー」・・・・・・だったのね。

「シャオイー」のつもりでずっと接してたのに。


小石をぶんっと投げる。

「(詐欺ーっ シャオイー、、シャオイー・・・シャオイー・・・)」


あの子たちを失って、ただでさえ辛いのに。

「(どんな罰ゲームなの)」


ごろんっ

寝っ転がる。
土の冷たい感覚が心地良い。


づら"い"。

何でこんな現実が。


ガサッ


そっと身を起こす。

・・・

ら、「ライイー・・・さん・・・」


「美織」

「いや、『メイチー』」

(下界はカタカナ表記)


ど、どうして・・・


ピシュリムを掛ける前からシャオイーさんと瓜二つだった、、ライイーさん。
そう聞いた。

「冷たい顔・・・」

美織「シャオイーさんはもっと優しそうな顔してた」



ピシュリム。

国王陛下と天帝と闇帝に頼み、その許可を得られれば、
(闇帝は必要ない場合もあるが、あると証明が強まる)

戸籍は変えられる。

ピシュリムで別人になった人物は、その事情から・・・
元の戸籍に変える者はほとんどいないが。


用意していた大きなストールをかぶせ、「風邪ひくからおいで」と
メイチーを立ち上がらせようとするライイー。

「ぜったぃ・・・・・・シャオイーさんじゃ、なび・・・
誰なのこのびど・・・」

うつらうつらとしながら、
「(そういえば、子供が生まれた時から口調が変わってた。
あの辺りから、、元の人格・・・ライイーさんに変わっていったのね、、戻っていったのか・・・)」
と思う美織。


・・・

「シャオイー・・・さん・・・」

涙を流す彼女。



現代ファンタジーのオンライン小説 | ものもの



BACK「飛び散り」  NEXT「これから」


WEB CLAP  ひとことでいいですよ。&感想書き逃げ大歓迎同盟