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熱く



その日の朝は、まるで空気中にキラキラした虹色の粒が舞っているようであった。

ふあぁ・・・

美織「今日は頑張って天宮廷行かないとね」


まず、天宮廷というところに行き、朝の挨拶の儀式を済ませてから各自が任務、勤めに出て行く。


・・・

「(来儀、いない)」

先に行ったんだな。


体の芯がすごく熱い。


抗えない力が働いている。

ど、どうしよう

タッタッタッタッタ・・・


厭な予感がする



来儀 来儀 来儀!


冷たい空気。


来儀!


息切れしながら天宮廷に着く。


「(みっともないってよれよれの髪を指摘されてもいい。笑われても構わない!)」


周りの天人に来儀の居場所を聞く。

こういう時、余りに必死過ぎると何故か教えてくれないものだ。


あっ

来儀の背中を見つけた美織。


来儀!

これ以上ないくらい大きい声で叫ぶ。


宮廷全ての天人が振り向く。
中には「ハァ?」という不快な顔をする天人もいる。(主に女仙)


タタタッ


振り向く・・・あの顔。


人なんて関係ない


「消えちゃう気がするの 消えちゃう・・・の?」
じわっと涙を浮かべる美織。

来儀


立ち止まる。


彼は驚いた顔をして美織を見た。


しかし、目は優しげだった。

「あれ、あれ。あれ。あれ、忘れない・・・」

とても小さな声。
とても・・・


そうか
来儀「(彼女は何かを勘付いているのか)」



(周りは空気)


「喬一さんの、、内側の本能よね 来儀」


「あれは、分かるよ・・・ね。
喬一さんへ、のじゃない。
あのく、く・・・・・・は」

口付け。
口付け。

・・・

こうして・・・

・・・

来儀と美織は

別れた。


美織「(これから、、来儀は、喬一さんの中で生きることになるのね)」



さようなら・・・


一回だけの、口付け。

あの

炎のような



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