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泳いでいく



ポセイドン。海の神・・・

可愛らしい双子をとても喜んで受け入れた。


・・・

ざざ~ん・・・

ざぶ~ん・・・


どしゃっ

・・・


ざざ~ん・・・


・・・


いつまでも


海の向こう側を見るレンレン。


あたし・・・


あたし・・・


グリ・・ストゥン・・・


掛けたの!

わ、

悪かったのかな!!

下を向いて 両腕をグッと下げて叫ぶ。


「そんなことないさ」

静かにアルフォンスが言う。


それも運命。


「それがあったから・・・ふたりは一緒になれたんだ」



ルーンミッドガッツ王国国王、
シュバルツバルド共和国大統領、
アルナベルツ教国教皇、

天帝、そして闇帝・・・

「あの双子を永遠に海に。現世には決して出さぬよう」

深く、ポセイドンに誓わせた。


ざざ~ん

どしゃ~っ!

ざぷ~ん


し、し、、・・・幸せだよね!

・・・

・・・

ポセイドンさん、すごく嬉しそうな顔してた。



国王陛下からも、皇后陛下からも

皇太子殿下からも、内親王殿下からも

大統領閣下からも、、

教皇猊下からも・・・


天帝・・・からも(涙ぐむ)

闇帝・・・から・・も・・・


ぐしっ

とうとう泣き出す。


みんなに、愛されていた子たちだったもんね


ああ

少し切なそうにアルフォンスが返事をする。



あの日

イズルード(衛星都市)の海の声を聞きながら、

一色論と二色論を展開していた あのふたり。

(※過去「二色までは」参照)



数日後に、やはり同じイズルードで

三色目が欲しい、と願ったシャオイー。



願いが叶って、そして掛け替えの無い、「きっかけ」の紫の結晶たちは


この、まさにこの海に消えていった。


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運命。

それは抗えないもの。

時に、抗えるもの。


しかし、全ては川の流れ行くままに、

その運命に身を任せて、

流れて

全て

飲み込んでゆく運命を

泳いでいくのだ

誰しもみな・・・


辛くとも

悲しくとも

優しくもあり 激流になって苦しませようとする水の勢いに

漂ってしまうかもしれない

そのまま

消え行くように 沈み込んでしまうかもしれない


それでも

人は

目を開いて

運命の川を

前へ前へと泳いで 進んでいかなければいけない



永遠に・・・



全て

運命という川の命ずるままに

流れて流れて・・・


流されて



亀怜、鶴怜・・・


『ぼく、つる折る方がとくいなんだよね~』

『わたし、かめの方が折りやすい~』


亀、、と。鶴。

何万年も生きる・・・存在


運命の川を漂い、消えてしまったとしても


ずっと記憶の中に残る

永遠に・・・



誰もがみな そう思っていた。

ずっとずっと残る

ずっと・・・



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