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天と闇



設定・系図(人物関係)


超常現象を操る少女。

彼女は 天帝 と 闇帝 のもくろみなぞ勿論知らなかった。


或る時、下界では極めて極めて本当に極めて珍しいことなのだが、

「アウディ」が起こった。


集団でひとりの人間を攻撃することである。(以下、アウディと呼称)


それは陰湿なもので、ひとりの人間に寄ってたかって人格、尊厳をめちゃくしゃに壊す、というものだった。

もちろん、それが「アウディ」だということも気付いていないし、

そもそもそのアウディている人間を人間扱いしていないのだから、アウディているなぞ思っておらず、遊んでいるくらいの気持ちであった。

他の全員が。


アリを虫メガネで焼く時、可哀想などと思うだろうか?

蚊が腕を刺し、思わず叩いた時、「可哀想」などと思うだろうか。


同じなのだ。


人間ではないのだ。

昆虫か何かなのである。

アウディられている人間は。



だから、アリを焼いているところを本気で怒られたら


チッうるせーなー


としか思わないだろう。


それと一緒なのだ。


アウディとはそういうものである。

そもそも加害者に「アウディ」などという意識なぞ全くない。

大袈裟に言いやがって。


昆虫をどうこうしてなんでいちいち言われないといけないんだ


そういう意識なのだ。


虫だから。


アウディられている少年は極端に弱かった。

両親も兄弟も、仲間たちもギルドのメンバーたちも、、

住んでいるところの近所の人たちでさえ 全員が彼を見放した。


自然界とはこういうものなのだろうか?

魚にだってこういう現象はある。

一匹を集団でアウディるのだ。



しかし一番悲しいのは、血の繋がった親でさえ 父も母も、、助けないことであろう。



レンレンは、効率良く、主犯格のルーンナイトと会えばいい。と。

そのルーンナイトに会いに行った。


根気良く、彼にアウディをやめるよう説得した。

彼はレンレンの話など聞かず、終始ニヤニヤするだけだった。

アウディられる人間にだって原因はある。

「助ける人を、子分にしたり、或いは、、その助ける人をアウディたりするわ」


そういう人間だからこそ、、問題があるからこそ

変なオーラがあって、天がそういう風に、、淘汰されるように仕向けるのかも。

集団で潰すように命令するのかもしれないわ。


でも でも


人を昆虫のように見る視点はやっぱり間違ってるわ!


ルーンナイトは剣でレンレンの頬を切り裂いた。


・・・顔は女の命って言うな

もうおまえおしまいだな

プッ


どうでもいい、力を使ってどうこうなんてくだらないこと・・・


言っている最中に、

うるさそうにルーンナイトはありとあらゆる肉体攻撃をレンレンに加えた。


血だらけになったレンレンはとうとう気絶寸前にまで追い込まれた。


尊敬する人間の話なら聞けるけど、軽蔑してる人間の話なんて聞きたくねぇんだよ


ニヤニヤしながら ドラゴンが見下ろして 意識がほとんどない状態のレンレンを見た。


てめぇがもっと成長してたらやることやってたんだがな。ふん。そこだけ運が良かったな。



レンレンは諦めなかった。


主犯格の親に会いに行った。


最初は同じ結果だった。

話も聞かないし、押さえ込んでまでつまみ出せ!と追い出されそうになった。屋敷を。

屋敷、というくらいだから 実はこの親はこちらの世界で言うところの、いわゆる「名士」であった。


だからこそ、みなこの親の息子である、件のルーンナイトに逆らえなかったとも言える。



おい人形

レンレンが男のような声で言った。

ん?その男、、つまり屋敷の主は反応した。


人形の分際で逆らってんじゃねぇよ


沈黙が辺りを包む


何様だ?あ?


ゆらりと近づくレンレン。


うっすらと 当主は震えている。


おい そこ座れ!


硬直する当主。

座れっつってんだろ? 顔を近づけ、

拳をグググッと震わせた。


当主は震えながら座った。勿論、椅子に座ったのではない。



てめぇ 自分がすごいとでも思ってんか?

あ?

相変わらず物凄い男の声である。


とても低く、遠くまで響きそうな、、地の果てまで届きそうな。


あいつを連れて来い。息子だ。

・・・


早く連れて来い!!

言葉だけで窓ガラスの破片のようなものが全部体に突き刺さりそうだ。

「ぎゃあっ!!」

叫び声を上げ、当主は急いで息子を連れてきた。


当主は・・・

息子を

そのまま差し出して逃げた。


「俺が攻撃を受けるくらいなら、と息子をほったらかしにして逃げた」


ルーンナイトはレンレンに目付きと言葉と威圧で(非暴力)、すっかり(略)になってしまった。

言語に支障が出る、歩けない、お風呂に入れない、

そんな風になってしまった。

うつ病の症状を極端に凄くした状態、と言えよう。


治すのは困難、というより 相手はレンレンだ。

一生治らない。

ずびまぜん、、でんでびだ・・・

今でも、レンレンに会うたびにパジャマ姿(でも高級)のルーンナイト(元ルーンナイト)はペコペコしながら謝る。


私に謝ったって仕方ないでしょ。アウディった少年に謝るの、
と言うと

「いづも、ぼうぐるな、っでいわでるんでず」
と寂しそうに言った。



被害者少年を意図的に作り出したのは天界の「天帝」であった。

いわば、天帝の息子であった。

(実子ではなく、霊的な意味での息子)

極端に弱い人間を作り、人間たちがいかにその人間を守っていくか、そして鍛えていくかを見守りたかったのに、


こともあろうに、、、「アウディに走ってしまった」のである。

人間たちは。


天帝は大層驚き、、人間の愚かさを嘆いた。

怒りすら、、湧く気力も無くなってしまった。



そんな時に現れたソウルリンカー・レンレン。

(※ソウルリンカー=霊魂の力を自在に操り、各職業に強力な支援魔法を掛ける職)


少年の両親でさえ見捨てた天帝の息子を、何をされても守った少女に 天帝は涙し、、


彼女を呼び寄せ、天帝に次ぐ位、「麒鳳大仙」を授けた。

(読みは「きほうだいせん」)


天帝と闇帝は繋がっており、

加害者少年を作り出したのは闇帝なのであるが、


この加害者少年は闇帝の息子であった。


どのくらい愉しませてくれるか、と期待していたのに、あんな状態にされてしまい

闇帝は大層驚いた。


天帝の場合は「攻撃を加えるなどと、、!」という考え方だが、

闇帝は地獄界(地界)の王である。

倒せば「根性ある奴」と認めるのだ。


あんなに俺が人間どもの悪の部分を引き出そうと頑張って作った、、息子だったのに

おまえは誰もが天帝の息子を見捨てていた中、ひとりで向かって行ったんだな。

ククク、と闇帝は嗤った(わらった)。


返り討ちにあっておまえさんが何も出来なかったらばーかって嗤うとこだったんだよ

っていうか命がなくなってたら俺のもくろみ通りだったのによ


レンレン「ふん」

小意気に嗤うレンレン


根性ある奴だ。

天晴れ(あっぱれ)!


おまえに俺に告ぐ位、「龍侈大魔」を授けよう。

(読みは「りゅうしだいま」)


こうして、地上では
「ソウルリンカーの遥か上の職である太古のソウルリンカー系職の更に上の力」
を持ち、

天界では天帝に次ぐ位を、

地界では闇帝に次ぐ位を持つ


そんな存在と成った。


ちなみに、何故強い力を持っているにも関わらず、ルーンナイトに気絶寸前に追い込まれたのかというと、同じ穴の狢になりたくなかったからである。


彼女は徹底して非暴力に徹した。


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そして、パンテスト(太古にあった聖職者の最上位職)である喬一が、ギガンティール(ヒールの最上位魔法)をレンレンの頬に掛け、すっかり傷が治った。



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