現代ファンタジー・創作小説



小さな世界 | 現代ファンタジー小説

小さな世界 > 第3章「ミルフィーユ」

W頭脳

G層が「妃羽の世界」
F層が「パン・オンライン」
E層が「理々と裕也の世界」
D層が「愛花の世界」
C層が

「俺たち、ってか?」

夏彦が「しゅんゆう」という書物(紙束)を読みながら言った。

夢があるねー、と清子。

「俺たちにとっては全部、、作りものの世界だしな」


理々と裕也にとって、妃羽の世界は「作りもの」だった。
愛花にとって、理々と裕也の世界は「作りもの」。


東條夏彦。
彼は「出来る」ことは絶対出来る極端男児である。

そして「出来ない」ことは出来ないどころか多方面に迷惑を掛けるほど全く出来ない。


今回は前者のようであった。


あやしげな書物、『しゅんゆう』、を読み
ロシア文字、ギリシャ文字、フランス語文字、ドイツ語文字、様々なアルファベットに文字が分離しているのを発見。
大元の文章が「英語」だと分かり解読。
出てきた文章が。

『こんにちは。シュンユーと申します』

であった。


夏休み。
夏彦は大学3年、清子は高校1年。

「今年こそは是非行きたい!いいでしょ?」
と清子が言い、子供の頃から気になっては
夏彦にたしなめられてきた廃寺に、、ふたりで行ったのだった。

チリリン.....

シャクシャク
清子はスイカを食べている。

夏彦「良くまぁ俺はこんなムダなことを・・・」

1階の書斎でため息をつきながらも解読している彼。
その部屋は、縁側に面しているのだが、
清子が浴衣でくつろぎながら夏の暑さを味わっていた。


なかなか
「やり始めたら楽しいようで」
清子はニコッと意地悪く兄に微笑んだ。


夏彦は書物にあることを新たに表でまとめたりしていた。

夏彦「不思議だな。あんなにボロボロだったのに」

しゅんゆう、は少し動かしただけでも危ないくらいボロボロだったのだ。
「今じゃあ、かなり復旧してる」

不思議とどうしても気になってしまう、という引力?と
怖いもの見たさとで、気付いたら夢中になって見てしまっている。

ボロボロな書物がそれほどボロボロではないものになっているという
超常現象も「そうなのかも」と思える不思議さ。


A層~G層の謎というのも、清子と一緒に解いていったものであった。

D層はふたりが子供の頃に読んだ小説の世界。
E層はその小説の中にあったアニメの世界。
F層はそのアニメの中のオンラインゲームの世界。
G層はふたりの知らない世界・・・。。

「理々」やら「愛花」やら「妃羽」などの文字を見て、
ひょっとしてこれでは?と当てはめていったのだ。


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こんにちは。私はシュンユー。
あなたたちの世界を作った者です。

(略)

そちらではこっちは『超古代文明』だとかの時代になっているのかも。
私があなたたちを作ったのは、あるものを完成させるため。

私の世界の「一番頭の良い人」にこの書物が行っているはずです。
そう決めました。

願わくば、、この世界の真理をあなたの手で組み立てて、揃えることが出来ますよう』

・・・

清子「ロマンよね」

胡散臭い&つまらない&普通なら興味を惹かれない
・・・ものなのに
気が付けばその謎を解こうとしている。

「(この謎を解いたら、清子と違う世界に行ってしまう気がする
A層ってやつか?
はたまたあの・・・シュンユーがいるB層?)」
夏彦は暑さで溶けそうな頭で考えた。


「・・・I shall send you the most beatiful flowers.
(君に世界中で一番美しい花を贈ろう)
I was born to smother you with flowers.
(君を花で埋めつくすために僕は生まれた)」

夏彦「あ?」
夏彦は顔を上げた。

「浦沢直樹先生の、、『MONSTER』の一節。
ロマンチック」

縁側でコミックを読んでいる清子。

清子「双子のお兄さんが、妹さんに贈った言葉。
素敵よね~」


夏彦「(どうでもいい・・・)」


ピトンッ


少女「こうもあっさーり解いちゃうなんて
さすが私の創ったキャラ」
空間に浮かぶキラキラした書物を読みながら少女は言った。

竹流「片方がこむずかしい書物読んで、翻訳して、
もう片方、妹の方がコミック読んでるってのがいいよね~」
ウグイスが話す。

少女「あれ、夏彦ってたけちゃんをモデルに創ったんだけど
全然イメージ変わってしまったねぇ かっこいい」

竹流「あれは、僕じゃないねぇ」

梅の樹をあっちこっち飛び回る竹流。
「信じてくれるといいんだけどね。
普通はそういう、、世界がどうなんて『面白い』とは思うかもだけどなかなか
ほんとのことだなんて信じられないからね」


余裕の笑みで少女は言った「一番頭良いんだから、『何となく』分かるでしょ」

竹流「ところで話変わるんだけど、どうして自分の名前を本のタイトルにしたのかなぁ、なんて」

・・・

シュンユー「さぁ。いつか漢字を当てて欲しくて。かな」


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