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新解釈の古事記 
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第11節:ツクヨミとスサノオ:ツクヨミとスサノオ・2

第2話:ツクヨミとスサノオ・2


ツクヨミは本当の意味で完全な均衡を保っている。
周りに与える影響は7:3を崩す存在として悪い存在ではあるのだが。

精神も大切だが、物質だって大切だ。

精神が過ぎても、あまりに理想過ぎて「完成されているんだから存在してても意味がない」と
存在そのものが透明になっていく。
悪があるから、善にしていく、という概念がある限り
善に近づいていけば存在そのもの、世界そのものが透明になってしまう。

アマテラスやスサノオの「精神=10」「精神=9」という極端過ぎない精神性、
その理想的な「7」という精神性と釣り合いの取れている、物質性「7」

・・・

しかし周りの7:3を乱す存在になってしまうため、
出来たのが『大物主』だ。

スサノオの最高傑作。
日本という国を稲穂の国と呼ばせるに至った、物質の神、豊かさの神である。

何かを蹴れば、蹴った足に、同じ力が跳ね返る。
蹴っても足が全然空気のようなダメージというのはない。
それと同じで、

世界は常に釣り合いを取ろうとする。

自動的にツクヨミの釣り合いを取ろうとした「もの」は
大物主としてこの世に誕生させた。



大物主は「7:3」「3:7」「7:3」「3:7」・・・と
配分が常に切り替わっている
実質「7:7」ということになる。

余談だが、常にどちらかが7、どちらかが3、という「常にどっちも7」という状態でないからこそ、
足りない時、乏しい時の気持ちを分かるため、どちらかの7、を大切にしようという気持ちが出るのだ。
日本人が常に自省ばかりしているのはこのためと思われる。


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三貴神が生まれる少し前、黄泉の国で八柱の雷神が生まれた。
「八」という数字が強すぎて不吉だということで一柱が雷神を降りることになった訳だがー
これ

三貴神が生まれ、スサノオの9:8の重みに耐えかね、すぐにその状態に適応しようとして、
その力が上記の雷神、伏雷神(ふしいかづち)に宿った。

雷神を降りることで、ひとつの存在としての寿命を終えて新しい魂の状態になったからである。

力を宿すのに打ってつけの存在ということで「スサノオの均衡のための力」が宿ったに至る。

生まれ変わった伏雷神、いや菅原道真は8:8の存在として生きた。
やはりアマテラスの時と同じようなサイバー空間でふよふよしており、

来るべき時に人間に生まれ変わった・・・のである。

まだこの世に生を受けていなくても、
「魂」が何処か魂格納所に存在していて、「在る」という状態になっていれば
実際的な戸籍はなくとも、広義的な戸籍は確定するということだ。


道真公が何故平安時代に生まれたのか。
それは日本国民、或いは日本という島に、ある危機が訪れたからだと言える。

天皇はアマテラスの血を引いているが、
日本人、は大多数が大国主、つまりスサノオの子孫の血を引いている。
そして日本と言う国土を豊かにしたのは、スサノオの子、大物主だ。

日本という国にある、日本人という人間たち及び、日本の陸地の上にある実り(どう言うべきか)は
スサノオが作った、と言ってもさほど的外れではないだろう。


その、日本に危機が起きたのだ。
スサノオの均衡を司る魂が「出動!」と生まれ変わったという訳だ。

道真公のやったこと、死後起こった出来事、そして現在どう在るのか。
ピタゴラスイッチ的に、全部が日本のためになったのである。

日本人の精神、及び日本の国土が
「バランス崩れすぎ!見ていて痛々しい。いっそ主要部分だけ残して取り壊して、
新しく建て直したい!」というくらい酷いものになっていたのだ。

そのためのピンチヒッターとして「菅原道真」が生まれたのである。
スサノオの均衡の魂が、スサノオの子のような、日本を救うために。

歴史というのは、全部今の新聞や記録のようにキッチリある訳ではない。
ましてや西暦1000年もいかない昔ともなれば、記録も少ないし、見つかっているものは限られてくるだろう。

道真公がいた時代、何がそんなに酷かったのか。
そしてどうやって変わっていったのか。

教えてくれるのは今の日本の風景であるー


第7章:その他「第11節:ツクヨミとスサノオ ー 第2話:ツクヨミとスサノオ・2」

第11節:完

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