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第1章:天地創造

第1話:この世の始まり

新解釈の古事記


新解釈の古事記 天御中主神    あめのみなかぬしのかみ
   愛称:ミナカヌシ

新解釈の古事記 高御産巣日神 たかみむすびのかみ
   愛称:タカミムスビ

新解釈の古事記 神産巣日神  かみむすびのかみ
   愛称:カミムスビ


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まだ世の中が混沌としていた頃、
とある理由で、大いなる秩序の神が出現した。

天御中主神(愛称:ミナカヌシ)である。

しばらく策を練っているうちに、
男性的な創造の神、高御産巣日神(愛称:タカミムスビ)と
女性的な創造の神、神産巣日神(愛称:カミムスビ)の
二柱を創った。

この二柱には性別がない。

ちなみに、ミナカヌシにも性別はない。

両方(男女の要素)とも持っているからである。


この、造化三神(ぞうかさんしん)と呼ばれる三柱は、
しばらく世の様子を見守っていた。

すると、独神(ひとりがみ。性別のない神)が二柱生まれた。


すぐに天地が分かれ、高天原と呼ばれるところと、下にあるドロドロとした場所とに分かれた。

正確には―
造化三神がいる、高天原より高い場所もあるのだが。

独神が要るな・・・とミナカヌシは思った。
「(・・・まだまだ足りない。
それを待つのはどれくらいだろう)」


それから気の遠くなるような年月の後、
独神が二柱出来た。


二柱は、双神(ならびがみ)と呼ばれる、
男女一対の神たちを創った。

その様子を、呆気に取られながら見ていたミナカヌシだったが、
二柱は、その双神を丁寧に整えていく。


新解釈の古事記

今までは、ひたすら、世界の秩序を一からひとつずつ整えてきたミナカヌシだったが―
(天気やら空気やら温度やら数学的な秩序やら)

タカミムスビ「済みません、あの、二代目の男女神が自動的に」

カミムスビも真っ青になっていた。

造化三神は静止した。


急いで、高天原を上(造化三神がいる所。とても高い)から覗いてみる。

すでに、三代目の双神が出来ていた。

タカミムスビ「でもこれいいことかもしれませんよ。
何かひょっとして、「創造」的なものが出来るかもしれません。勘ですが」

少し経ち―・・・


独神が出来るには長い年月が掛かる。
あの双神というのは、何とかしてくれるかもしれないな。

とミナカヌシは思う。

少し経てば、独神たちが永いこと世界にバラまいていた「生命が増える要素」で、
また双神が出来るだろう。

代が進むにつれ、双神の体は完成されていく。


ひょっとしたら、神々を産む能力を得られるかも・・・

うーむ、と考えるミナカヌシ。



「話し合いたいことがある」

すぐにタカミムスビとカミムスビを呼ぶミナカヌシ。

(説明)

―と、言う訳なんだが、どう思う?

「その、いつか『完成する双神』に任せた方がいい気がするんだが」
とミナカヌシ。

カミムスビは
「随分、双神を信頼するんですね」
と意外そうに言った。

「あいつらは有能だ。
ひとりで完成している私たちより、たくさんくっつく可能性がある」

双神たちのくっつきっぷり(?)を見ているタカミムスビとカミムスビは赤くなった。

ミナカヌシは顔色ひとつ変えず、
くるりと後ろに回り
「―自分たちがくっつく磁力で、きっと私たちより有能な力が得られる」

自分たちの中の違う要素が強く接着することで、神を産むことが出来るのではないか、とのことだった。

そんなっ、神を産むことが出来るのは我々造化三神だけですよ、とタカミムスビ。
そんな―、どうしてそんなに期待するのですか?

「何となく」
とミナカヌシは言った。

そして、完成した双神を待つことになった。


第1章:天地創造「第1話:この世の始まり」



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