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小さい頃 良く目を見てた。

普通は人見知りで人の目なんて見ないし

下向いて話してることばっかりだった。


でも見ずにはいられなくて。

じっとアレクシスの目を見てた。


どうしたの? とアレクシスは見返すけれど、

私がずっと無言で見るから、

ふいっ と顔をそらして


そしてどこかに行って、モンスターを探しに行ったり

街へ戻って、お菓子を持ってやってきて、「食べる?」って笑って言ってきたり。


じーっと見ても


「俺の顔に何か付いてる?」

とも

「どうしたの?」

とも

「そんなに見るのは何故?」

とか


何も言わなかった。


いつも

私が見ると、ん とした顔をして、しばらくは見返す。


まるで、視線合戦のようだった。



あの時は両目で見て


喬一さんの前世のイヴァンさんには片目で見てた。

(片目を閉じていた訳ではない。過去参照)



アレクシスはもう 過去の人だ。


天界で再会した当初は まだ気持ちは残っていたが、、

人の気持ちは はかないもの。


何故だろうか

いつの日にか、彼への気持ちは無くなってしまった。


人はいつまでも同じでいることは出来ない



変わっちゃうのよ〜〜

ほら人ってすぐ変わっちゃうでしょ。

ず〜〜っと同じ人なんていない訳じゃない



あの日の麗帆の言葉。

確かに・・・

特別な人ってことには変わりはないけれど


今、アレクシスと天界で会っていて、(閉じ込められもしていて) もしもアレクシスが結婚してしまっても
何とも思わない。


「(なんでぇ・・・っ あんなに好きだったじゃないぃいぃ)」


両手で頬を覆う。


・・・


思い出す。

生前は、川辺に居たら、両肩を抱かれた。

慌てて川に飛び込んだ。


(※過去「牡丹の人」参照)


あの時の気持ちは。

露がはじけて、そのまま蒸気となって跡形もなくなっていくように


無になっていったの?


う"う"っ?


でも、、何故か胸の奥の何かの力が「私を刻め」と アレクシスに命令しているような気がする。


恋愛感情では決してない。


もっと恐ろしい何かだ。

破壊だとか そういう単語に近い。


違う!!

ゆらり・・・


たくさんの

出会って来た人

ぽつ・・・と出てきて

ぽつ・・・と沈んで


・・・

あっ

そ、そうだ?


私は誰に対しても多少そういう気持ちが深層心理の、、心の奥の、、


無意識のところで

「(持ってた)」


刻め

私を刻め!


命令、、指をさして命令している。


麗帆


私、もしかして・・・


とんでもない存在なのかも。

いては、いけない、って 何かが 何かが

消そうとしている

誰が?

一体誰が・・・


 

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