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透明なしずく

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アルドヘルムは極めて察しが良い。

考える力があると言えよう。


アルドヘルムは頭を使うと、脳みそがフル回転をして、すごく脳が疲れるので、
あまり考えないように、脳みそを使わないように、、していた。


アルドヘルム「(でも今回のは避けて通れないっぽい!)」


アルドヘルムはアサシンギルドから出た。


アルドヘルム「(こういう時は外の空気を吸うのが一番だからな)」


砂嵐の中、考え込むようにして歩く。




ふと、周りに広がるヤシの樹たちの中に、聖職者の姿を発見した。


「(何でアサシンギルドの前に)」


誰かに用事でもあるのかな?


アルドヘルムはそちらに向かった。


「あれっ?」


ヤシの樹にクリスティンが寄り掛かっていた。


しんどそうな顔をして、ぜぇぜぇいっているように見える。


「いもむとさん!」


近寄っても、全然アルドヘルムに気付いていないクリスティンに、声を張り上げて呼んでみた。


「あ・・・」


クリスティンが顔を上げる。


クリスティン「ア、アルドヘルムさん!」


途端に顔がぱあっと明るくなるクリスティン。


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私、カルボナーラが一番好きなんです。


そうですか!
カルボナーラは美味しいですからな!


がやがやがや


ここはフィゲル(田園都市)の大食堂。


「ここでは何だから、、、」と、クリスティンがワープポータルを出し、

ここに、フィゲルに移動したのである。


モロクの少し過酷チックな雰囲気が、一気に変わる。


アルドヘルム「(清浄されたとでもいうか)」


アルドヘルムはクリスティンとしばらく世間話をして和んでいた。


何故アサシンギルドの前に?

夢で暗闇の夢を見ちゃって、、そ、それで「闇」って言ったらアサシンだなーって
何となく観光気分で来て、、


そんな話をしていた。


アルドヘルム「(いや、何かあったんだろうな。観光ではないよな)」


見抜きつつも、話を合わせるアルドヘルム。


と、

あのレンジャーの顔が思い浮かぶ。


うっ


アルドヘルムは下を向いて、無言になった。



そんなアルドヘルムに、クリスティンは 「お、お腹でも痛いのですか!」と聞く。


・・・・・・


駄目だ! 冷静になれない!

アルドヘルムは目をつぶり、思い切って聞いた。


アルドヘルム「いもむとさん!」

バッと顔を上げる。


クリスティン「はひ!」


アルドヘルム「過去に、あの、、」

口だけがパクパク動く。


「過去に、レンジャーの人と会ったことありますか!」


きょとんとするクリスティン。


クリスティン「はひ!」


大陸には、たくさんレンジャーがいる。

そのことを言っているのだろうと思うクリスティン。


ハッ


アルドヘルム「(違う違う!)」


あ、あの・・・


「過去に、、、」


沈黙した。


クリスティンなら、何となく分かってくれると思った。


アルドヘルム「(これで通じてくれ!)」


クリスティンはずっと ほえ? という顔をしたままである。


???


アルドヘルムは訳が分からなくなった。

僕の勘違いか?

いやいやいや!


あの男が言った、クリスティンの特徴、容姿、職業は全部、目の前の「クリスティン」と一致している。


アルドヘルム「(いもむとさんが、嘘をついているようにも、、隠し切っているようにも見えない・・・)」


嘘ついているのか

本当は


黒い自分がいるのか


「(いもむとさん!僕にはそれを出してくれ!)」


引き続き、きょとんとした顔をしているクリスティン


「アルドヘルムさん?」


目をつぶった。

「(分からない・・・)」


僕は どうしたらいいのか・・・


ぽとり。

何かが 目から落ちた。


 

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