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不穏な空気

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クリスティン「(私の 積もり積もった罪悪感は押し寄せる花びらたちのように)」

私を追い掛けた。


人を傷つけた罪は・・・
子を傷つけた罪は・・・


今度は自分が「おろされる」という運命を産んだ。


絶対におろされるはずだった。


罪悪感に押しつぶされ、

そして最後に、「御免なさい」、とたくさん花びらに囲まれて、

水葬される運命だった。


胎児の形をしたまま、

自分で動きたいのに、勝手に動かされて、


湖に捨てられる予定だった。



そのまま、消えてゆく運命だったのだ


それだけ、アーシェを 前世で我が子を捨てるということした、、罪は重かった。


双子は 『男と女』だった。

男の方、、つまりエメラインが生まれ。
女の方、、つまりクリスティンが捨てられる、、おろされる そういう運命だった。


胎児の状態で、「不吉」だと言われて、

そして水葬されるのがクリスティンの絶対的な運命となった。



俺は兄貴だ。
絶対に双子たちを守る



ナイトライド氏が運命を変えてしまった。

双子の状態で、「片方をおろす」という場合、自分がおろされたら

「自分の方が劣っていたからか!」

と、普通におろされる場合以上に、哀しいだろう・・・。



絶対に!双子たちは守る!

命を何だと思ってるんだ!

絶対に殺させないからな!



過酷な運命を、ナイトライド氏は変えてしまった。


同時に、「(双子なら両方とも女の子がいいな。てへっ)」と思っていた。

そして、本当に運命はナイトライド氏に従ったのだ。

エメラインは「女性」として生まれ


クリスティンは・・・

クリスティンは・・・


そっと くるるっと回るクリスティン。


クリスティン「(まぁナイトライド先生は宇宙を超えた存在だから・・・)」


ぼんやりと、低レベルのモンスターたち相手に狩りをしながら、クリスティンは思った。


ふふふっ と笑った。


だから私、「先生」って呼んでるんだ。


ナイトライド「俺は兄貴だ。
絶対に妹たちを守る」


涙出ちゃうよ。

有難う、先生


ずっと「先生」って呼んでたのは、無意識のものだったのね


ナイトライドちぇんちぇい!

はひ!何ですか!


私、こうして生きてる。

命として認識されないまま、捨てられるはずだったのに。


先生、、有難う。


いつの間にかあふれ出ていた涙をぬぐう。


先生、先生、有難う!


私を生かせてくれて!

母親が私を産んだんじゃないよ!

先生が、、先生が私を産んだんだよ!


先生・・・


クリスティン「(いけない、、ナイトライド先生のことばっかり考えてたら涙で狩りが出来なくなっちゃうわ)」


別のことを考えよう!


えっとえっと、、

そして アーシェの、、現在のアーシェである あの食堂のアサシンクロスを思い出した。


クリスティン「(アーシェ。同じね、、銀髪の髪をしていて・・・)」

今はショート、アーシェの時は超ロングヘアーだった。


クリスティン「(アーシェ、あなたは今幸せかしら)」


あれ?


ふと思い浮かぶもうひとりの人。


アサシンクロス、、と言えば


アルドヘルム。


クリスティンは元夫を思い出した。



・・・プロポーズされた時に 幻影として出てきた あの花びらの記憶、、

モロクに来た時に、アルドヘルムを考えていた時に急に聞こえた赤ちゃんの声。


クリスティン「(あれは何なの?)」



「視」ようと試みる。


ぐあああああっ

雷にビカッ!と打たれ、体の隅々まで神経や組織が裂けるような感覚に襲われる。


クリスティン「うわああああっっっ!!!」


一面に広がる、暗闇の記憶。

迷路のような、救いようのない、真っ暗な空間


クリスティン「(いや!!)」

思わず目を開ける。


何なのだろうか今の記憶は。


クリスティン「(しっ、知りたくない!)」


思わず、ふぅっ とヘヴィなため息が出る。



気が付くと、アサシンギルド(アサシン関係者たちの組合的組織)がある場所に行き着いた。


びゅうぅううぅ


砂漠の風が突然酷くなった。


それはまるで「近づくな。どうなっても知らんぞ」と警告しているようだった。


 

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