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百花の王

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レンレン「へーぇ 世間て狭いのねぇ」

ウォーロック「ですねぇ。しかしエメラインさんに良く似ていらっしゃる」

レンレン「そうですかぁ?」

ウォーロック「その話し方とかも(笑)」


ここはフィゲルの昼食専門食堂。

綺麗なところなのだが、人が多いので若干人の声がうるさい。


レースを楽しんでいるふたりに、おずおずと、腰の低いウォーロック男性が話し掛けてきて、

話を聞くと、不良時代のアルフォンスを知るというウォーロックだと言うので、

折角だから、と、場所を変えよう、と この食堂に来たのだった。


時間帯もあって、騒がしい。



ウォーロック「アルフォンスさん目立ってたから」

笑うウォーロックとは対照的に、
先程からアルフォンスはずっとバツの悪そうな顔で落ち着きなく横を向きつつ腕を組んでいる。



それぞれの都市には、様々な職業のスキルや魔法の知識を細かく教えたり、各国や都市の歴史、様々な計算式などを教える、「大学」という組織が存在する。

大抵は都市の中にはなく、街からはずれた場所に設置されている。


その大学の中で、最難関とも言える大学がプロンテラ大学である。

(プロンテラ=ルーンミッドガッツ王国の首都)

そこで学者になったり、学問を極めた人間が、
更に学究の徒になろうと、ジュノー(シュバルツバルド共和国の首都)に留学する。

(ジュノー大学というのもある)


ウォーロック「でもプロ大に、ライナスさんもいたなんて面白いですよねぇ」

レンレン「ナイトライド先生もだよ〜。私の伯父なんだけど」

ウォーロック「おー、ナイトライド先生は有名でしたね。かなりな秀才とか」

レンレン「えっへん。私はその姪ー!」

ウォーロック「すげー(パチパチパチッ)」


先程から、「早く終わってくれ・・・」と思っているアルフォンス。


彼は実はプロンテラ大学出の秀才であった。


たったそれだけで、妬まれたり、勝手に崇拝されたり、
結構大変な目に遭っていた。


不良だった頃、 何故かモロクでプロンテラ大学出だということがバレ、

教祖のように祭り上げられてしまったことがあった。

あの時は本気でモロクの街を夜逃げしようと思った、と懐かしく思い出すアルフォンス。



腰の低いウォーロックはアルフォンスの様子を見て慌てて言った。


ウォーロック「あ、すみません。何かつい興奮しちゃって」

レンレン「あ、気にしないで。この人、照れてるのよ」

アルフォンス「(はぁっ・・・)」


そしていつの間にか、職業について話を弾ませるレンレンとウォーロック。


ウォーロック「僕は、、えっと。
父がウォーロック、兄たちもウォーロック、
だから強制的にウォーロックにならざるを得なくて・・・」


おーっ

とレンレンが声を上げる。


レンレン「もしかして末っ子?」


ウォーロック「あ、はい。僕末っ子です」


レンレン「へーぇ。末っ子って我が侭でしょ。あなたって丁寧な人なのね」


ウォーロック「あ、そうですか? どうも、、兄たちに押され気味だったっていうか・・・」


楽しそうにレンレンが言う。


レンレン「じゃ〜末っ子同盟ね♪

あっ あたし末っ子じゃない」


アルフォンス「?」


レンレン「ママが妊娠してるから。
弟か妹が出来るから、、

お姉ちゃんになるんだ!」


顔をキラキラさせるレンレン。


ウォーロック「おー、末っ子卒業ですか?」


レンレン「どうよ! 出世?よ」


ウォーロック「おめでとうございます」

レンレン「ありがとっ」


アルフォンス「(こいつら、、相性がいいのかな 話がはずむっていうか)」

少し妬けると同時に、いい友人が出来て良かったなレンレン、と思うアルフォンス。


ウォーロック「でもやっぱり、一番上に憧れます。
メイチーさんていう人が一番上が好きで」


ぴくり、と動くアルフォンス。

アルフォンス「(メイちゃん・・・)」


ウォーロック「僕の一番上の兄のことが好きで、、
牡丹の人、なんて言ってたんです」


レンレン「牡丹の人ぉ?
百花の王じゃない。 情熱てきぃ〜♪」


青い顔をするアルフォンス。


遥か昔・・・


メイちゃんが情熱的に愛した人。


誰も知ってはいけない秘密なのに

何故かそう思って 冷や汗が止まらなかった。


 

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