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フィゲルにて―2―

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ここはフィゲルの小高い丘の上。


レンレンは体育座りをしながら、

「(ちょっと寒いな・・・)」と思いながら考え込んでいた。


考え込んでいたというより、む〜っとしていたというべきか。


「(モロク(砂漠の都市)の時は、、みんな布で体を隠して、女の人はみんなあんまり露出してなかったのに・・・)」


フィゲルは観光客が多いからか、

ボン!キュッ!ボン! のナイスバディの女性が多いのだ。

そして気候が温暖のせいか、露出もやや多い。


いつもは自分の体にコンプレックスなど感じないレンレンだが、

美しい肉体美を惜しげもなく晒す彼女たちを見て、

自分の子供子供した体がとてもみっともなく思えてきてしまっていたのだ。


加えて、

「俺、大きい胸の子が好みなんだよねぇ」

のアルフォンスの過去の発言。


レンレンは自分の すかっ! とする胸を見てムカムカした。


しかし、同時に、・・・胸があったらやばいな とも感じた。

何がやばいのか分からないのだが。


子供のままだからこそ、、

アルフォンスとずっと一緒にいられる、ずっと甘えられる

そう思う自分と、


大人の女性になっておーっほっほと自慢して、好きなだけ誘惑しまくってメロメロにさせたいという自分と


二律背反な気持ちが行き交う。


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「(風邪ひくぞあれじゃ・・・)」

散々探し、

そしてやっと見つけたレンレンを、後ろから発見し、そーっと近づくアルフォンス。


「・・・」

声を掛けようと思ったが、何となくシャボン玉をぱちん!と割ってしまう感覚に襲われて、
そのまま見守ってみようと思った。しばらく・・・


真剣に悩んでいる様子のレンレンを見て、
段々と本気で心配になってきた。


かと言ってみだりに声を掛けられないし。。


娘を持つ父親、というのはこういう気持ちなのか?

アルフォンスは考えた。


だからと言って、レンレンを娘だと思っている訳ではないが。
自分も父親のようなつもりもない。


しかし、、レンレンに対する気持ちは、例えば恋人に対して思う気持ちではない。


でも、、

いつまでも、、いつまでも 彼女と一緒にいたい。

ずっと一緒にいたい。


その気持ちは本当であった。


見守りながら、

いつしか心に気持ちをつづり出した。


レンレン、君は体は子供で、 いつか 心の中は本当に大人の女性になってしまう日がくるかもしれない。

でも、、

でも 俺は君に何もしてあげられない


でも、、、


悩む君を、ずっと傍で見守ってあげたい


人生は笑ったり、楽しいことばかりじゃない

泣いたり、悲しんだり 怒ったり。


そういうのがある


いいことばかり許容せず、、

そういうことばかりを受け入れ、悪いことを受け入れない、などということはしないで、、


全部を君と共有したい。


君がいつか 悲しみの淵に落とされようとも

怒りの渦に巻き込まれようとも


俺はいつだって君を抱きしめると誓おう



君はいつか俺を愛していると幻想を抱くかもしれないな。

でもそれは、本当に幻想なんだ

だから、早く夢から覚めて欲しい


君と俺との仲は、もっともっと深いはずだ


そう信じているのは俺だけか?


俺はローの人間で、
決してカオスにはなれない。

でも君は どちらにもなれるだろうな。


カオスの君がいつか攻め込んできたとしても、

俺は必ず君に勝とう。

君よりも きっと 気持ちが上だから



君を愛しているか分からないが、

そんなものよりもっともっと上なのは確かなんだ

もっと高尚なものなんだ


僕はいつも 君と共にいる


共に生きよう レンレン

ずっと・・・




レンレン「キザね」


「??」


いつの間にか、レンレンが後ろにいた。


アルフォンス「い、いつから?」


「ずっと前からよ。気付かなかった? 夜だから、、暗いから気付かなかったのか」


超常現象でテレポートとか、、、

変なことを考えて冷や汗を垂れるアルフォンス。



満面の笑みで、後ろで手を組みながらレンレンが言った。


あたしね、

ちょっと、 人の心が読めるんだ


強い意思であればあるほど、ハッキリ読めるの


ぱちくりするアルフォンス。


次の瞬間


アルフォンス「−−−っっ!!!!???あーっ?」


変な声を出す。


レンレン「ちょっとぉ、夜中なのに大声だして、迷惑でしょお」


アルフォンスはプライドが高い。

かなりムスーッとした顔をしてレンレンの前をスタスタ歩いて行った。


レンレンは小声で言った。

「今は、、あれで勘弁してやるわ」


そのまま、宿に向かうふたり。


メカニックになる頃には、どう変わっているのだろう。

周りの樹々、草木、花々、美しい星々さえも、

ふたりの今後を見守っているようであった。


 

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