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ソードメイス屋

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プロンテラ。

ルーンミッドガッツ王国の首都である。

街に入ってすぐに、商人の露店でひしめいている。



レンレン「うっわぁ、都会ってこういうのを言うのねぇっ」

アルフォンス「すごいだろ。しっかしすごい熱気だな」

レンレン「ねぇーっ?お風呂入りたくなっちゃうよう」


プロンテラに来たレンレンとアルフォンス。

レンレンはおおはしゃぎだった。



ふと思い出したように、レンレンが走り出した。


アルフォンス「おいっ、どこ行くん・・・」

追い掛けるが、全く追い付けない。

アルフォンス「なっ、どーゆー脚してんだ・・・」



レンレンが行ったのはとある一角だった。


「もう本当にないんだ・・・」


呆然とするレンレンの後ろから、はっはっ と息を切らすアルフォンスの声が聞こえた。



アルフォンス「どうした?ここに何かあったのか?ぬいぐるみ屋とか」


レンレン「んもう!失礼ね。・・・ソードメイス屋よ」


ソードメイス屋?

アルフォンスは首を傾げる。


(※ソードメイス=鈍器)



レンレンは遠くを見るような、切ないような顔をした。

その横顔は10歳の少女ではなく、20代の女性のように見えた。



また、レンレンは走り出した。



アルフォンス「勘弁しろ!ジョイナー並みの脚力とか無理!」


ふと振り返った時の花のような美しいレンレンの顔。


やはり10歳の少女ではなかった。

アルフォンスは不思議な感覚でレンレンを追い掛けて行った。





・・・気付くとふたりは、とある屋根の上に座っていた。

綺麗な夕焼けね、とレンレンは言う。


それより、レンレンの横顔の方がずっと美しかった。



アルフォンスは自分は本当にロ○コンなのではないかと疑い始めて
軽くショックを受けていた。




レンレン「ねっ、アルフォンス。どうして、、私がホワイトスミス好きか、教えてあげよっか」


アルフォンス「んっ・・・そういえばホワイトスミス好きだったな。ブラックでもなくメカニックでもなくホワイトスミスとは・・・」


鍛冶職人職は、まずブラックスミス → ホワイトスミス → メカニック、と上がってゆく。

中間子好き?

アルフォンスは首を捻った。


レンレン「さっきのねぇ、ソードメイス屋さん、、って言ってたとこあったでしょ?」

アルフォンス「うん」


殴りアコライトさんのために開いていた露店、、だったの。
と説明するレンレン。


アコライトとは、聖職者の、一番最初になる職業である。

初心者聖職者とでも言うべきか。



レンレン「他の職人さんはもっと強い武器とか作って儲けているのに、
その人はず〜っとソードメイス作ってたの」


アルフォンス「へぇ。ソドメが好きだったのかな」


レンレン「でぇ、普通よりもずーっと安価な値段で売ってたんだぁ」


アルフォンス「はぁ」



レンレンはとびきりの笑顔で話し始めた。



レンレン「ある時ね、我知らず話しかけたの。
何故、ソードメイスばかりお作りになるのですか。って」



亡くなった母が、殴りアコライトでした。

貧乏でソードメイスすら買えなくていつもメイスで殴っていました。
ですから、、こうして安価でソードメイスを売っていれば、
亡くなった母が喜んでくれるのでは、と思いまして。



レンレン「って言ったの」

アルフォンス「母の時期に殴りアコライト、、、幼妻だったのかな」

レンレン「だと思う。貧乏ってのもそこらに原因があるのかもね」


アルフォンス「だが、いい話だな」


レンレン「でしょー。・・・すごく優しい笑顔だった・・・」


夕焼けは益々強くなる。


レンレン「でもある日突然いなくなっちゃって・・・」


アルフォンス「おっとっと」



レンレン「探したら、風の噂で、、お母様と同じ病で亡くなったって・・・」


アルフォンス「・・・」




レンレン「それ以来、あの人がずっと、私の胸の中に棲んでいるの」


アルフォンス「ホワイトスミス好きっていうのはそこから来てるんだな」


レンレン「んっ」


アルフォンス「どうだ?俺がその二代目、、ソードメイス屋、なんていうのは」



レンレン「私の腕力に耐えて、私の脚力に追い付けるようになったらね」



アルフォンス「む、無理ー!!!!!」


 

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