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レンレン「いっつまでむくれてンのよー」

アルフォンス「むくれてない」

レンレン「嘘!」

アルフォンス「というか、早くモスコビアに戻らなければ。無駄口叩いている暇などない」


レンレンはため息をついた。


クライヴとモロクで話した日から、ずっとアルフォンスが不機嫌なのだ。


レンレン「確かに空気にしちゃったけどさぁ・・・」


男のプライドは面倒臭い。


一度ヘソを曲げたらなかなか直らないのを知っている。


しかし、少し妬いているようなアルフォンスが心なしか面白かった。



レンレン「ね〜ぇ」

アルフォンス「なんだ。変な声を出して」

レンレン「アルフォンスだって負けてないよぅ」


笑いながらレンレンが言う。


「?」

アルフォンス「何が?」


レンレン「男前っぷりv」


ぱちくりするアルフォンス。


「なに言ってんだ!」


レンレン「照れてるの?」


アルフォンス「さすがにアレに敵うわけ・・・」


レンレン「本当だよ?」



何を言っていいか困るアルフォンス。



レンレンには、どんなにカッコイイ男も、美貌の男も、
アルフォンスの前では無力であった。



レンレン「私に力を授けたパンテストってもしかして・・・」


アルフォンス「ん?」


レンレン「いや、なんでもない」



眠り姫に様々な祝福を掛けた仙女たちのように、

処刑されたアイランに、パンテストたちが憐れに思い、

あらん限りの祝福魔法を掛けた。


10歳のまま歳を取らず、その運命を忘れられるように、

たくさんの祝福を。

いつでも笑えるように。


見捨てたアーシェではなく、次の世では決して見捨てない人間に巡り会えるよう、、

そういう強力な魔法を掛けたのが、


アーロンが最初に「呪いを掛けよ」と その力を信じて命じた、

パンテストの長であった。


レンレンはあえて「視」ようとしなかった。


きっとだってそうだもの


だから野暮ってもんだわ


そのパンテストの長が もしかしたら・・・


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数ヵ月後。



モスコビアの寒い空気にも慣れてきた頃。


休憩中の小屋の前でレンレンが言う。


レンレン「ねぇアルフォンス」


アルフォンス「ん?」


レンレン「大好きよ」



最初のうちこそは反応に困って戸惑っていたアルフォンスも慣れた感じで返す。


アルフォンス「俺も」



恋人同士でもない、

親子でもない、

兄妹でもない・・・


そんな不思議な関係。


いつの間にかお互いにかけがえのない存在になりつつあった。


まぁ、、10歳だから気楽に言えるんだろうな

そういう台詞

たらりとしながらも、微笑ましく思うアルフォンス。



アルフォンスがメカニックになる日も近い。

(※メカニック=鍛冶職人の最上位職)


(了)


 

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