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アルフォンス

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そこは、モスコビア(美しい礼拝堂と皇宮で彩られる街)の深く、凶悪なモンスターが至るところに生息しているところだった。

「うふふ、こっちだよーん」

モンスターたちをからかいながら、めったに倒さずに追いかけっこをして、
疲れたら、元の道を戻って、そこの小屋で休む。


「なぁーにを、してるのかな?君は」

突然声を声を掛けられて、びくっとして昼寝から体を起こすレンレン。


「君がね、モンスターたちをからかってばかりいるから、
すっかりモンスターたちが凶悪になってしまったんだよ。
もう、見ろよ、この傷とか!」


差し出されたホワイトスミスの腕は引っかき傷だらけだった。

(※ホワイトスミス=鍛冶職人の上位職)


「ご、御免なさい」


「なんでこんなところでこういうことやってるのかな。お嬢さん。
君みたいな子供が来るところじゃないぞ」


「お嬢さんて。 私、子供じゃないもん!子供に見えるけど、ちゃんとソウルリンカーだし、レベルだってカンスト(MAX)だもん!」


ソウルリンカーは霊魂を操り、様々な職業の人間を支援する魔法を掛けるという職である。


「分かった分かった。もうおうちにお帰り。ご両親だって心配して・・・」


「フルアドレナリンラッシュ!」


しゅぴぴぴぴぴん!


フルアドレナリンラッシュとは、ソウルリンカーの出す魔法スキルのひとつで、
鍛冶職人系職を強化する。


「いっいつの間にパーティ組んだんだ・・・」


パーティと言って、グループ契約のようなものを結び 狩りをする場合があるのだが、
パーティを組むことで掛けられる魔法やスキルがある。


レンレンはあごを突き出して言った。


「子供がパーティ組んだりソウルリンカーになれる訳ないでしょ」


ホワイトスミスはしばし考え込んで言った。



「君の名は?」


「レンレンよ」


「僕はアルフォンス」



「さっきレベルがカンストだって言ったね。
公平が組めるな。

・・・ん、そういえば何故君はモンスターをからかっていたんだい?」


公平=レベルが近い者同士でパーティを組み、狩りをすると平等に経験値(レベルアップに必要)が配られるという制度


それを聞いてレンレンはムッとするような哀しげなような、複雑な表情を見せた。


「どうだって、いいじゃないの」

ぷんっ、とそっぽを向くレンレン。


「どうだってよくないぞ。俺は君のパーティメンバーなんじゃないのか?」


「じゃ〜パーティ解散しましょうか??」


目をぱちくりさせるアルフォンス。


「やはり君は、中身は子供だな。
す〜ぐに短気を起こしてこれだ」


「紳士たるもの、淑女のプライバシーに必要以上に立ち入るべからず、よ!」


「俺、すごく傷を負わされたんだけどな、モンスターに。
聞く権利ぐらいはあってもいいと思うんだが」


レンレンは諦めたようにため息をついた。


「いいわ。男前なホワイトスミスさんに免じて教えてあげる」


「うん、是非教えてくれ」



むしゃくしゃしてたの。

誰かを怒らせたくて怒らせたくて・・・



「たまってたと。 ストレスが」

その原因は?と聞いたら


パパとママが仲が悪くて哀しかったと。

冷戦状態で、私は何のために生まれたんだろうと思っていたと。



「パパの名前は?(多分知らないだろうけど)」

「ジョセフ・ディオンよ」


「あのルーンナイトか・・・」

「パパのこと知ってるの?」

(※ルーンナイト=騎士。騎士系の最上位職)


「君は、もしかして誤解しているのではないのか?とてもそんな冷たいような人には・・・」

「でもママを泣かせてばかりいるわ」

「んー何でなんだろう。・・・大人には色んな事情があるからな」



「ママの名前は?(こっちも知っていればいいが)」

「エメライン・ディオンよ」


「おーあのアークビショップか」

(※アークビショップ=聖職者。聖職者の最上位職)


「ママのことも知ってるの?」

「知っているもなにも、結婚する前は、、

君が生まれる前のことなんだけど、レオナルド皇子が狙ってるって噂があった人だぞ」


フンッ!

腕を組んでレンレンはつまらなそうに言った。


「レオナルド皇子に取られちゃえばい〜のよ〜だ」

「何を物騒なことを・・・ 君はパパが嫌いなのかい?」

「大っ嫌いよ!」


「あはは、俺、、結婚するの怖くなってきたな(娘がこうだったら生きていけない)」


「ねぇアルフォンス、私が結婚してあげてもいいわよ。
子供産めないけどね」

「ん〜〜俺は大人っぽくて胸も大きくて色っぽい子が好みなんだよねぇ」


うぇぇぇ?

レンレンが呆気にとられてヘンな顔をする。


レンレン「こんのバカ!」


ばてぃこ〜〜ん!


アルフォンス「ぐっ!ぅうぅぅう STR90! は痛えぇぇぇ!」


STRとは、筋力を表す値である。
様々なステータス値があるが、(素早さとか)

純粋な「力」を意味する。


アルフォンス「(な、何で)」


子供だからって侮れない、、と傷を押さえるアルフォンスであった。


 

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