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少女「ダグラス様?」

ハッとするダグラス。


どうなさいましたの?

少女「何か考え事ですか?」


ああ

ダグラス「少し 昔のことを思い出しまして
心配を掛けてしまっていたら申し訳ない」

あ、あのっ

少女は続ける。

あの

「この前は父上がいろいろとしゃべりすぎたみたいで、、
ダグラス様緊張なさっていたのに・・・」

・・・

姉上のことを思い出して、、

「(それで暗い顔をしていたのを、勘違いさせてしまったのか)」


誤解させてしまって申し訳ない、、と思った。


少女は言った。


わたくしも一緒に連れて行ってください!

プ、プリースト(聖職者)ですから、、お、お力になれるとお、思います!

(緊張しすぎ)


ダグラスは不思議だった。

何か不思議な縁(えにし)でもあるのだろうか。
姉上に似ているし。


・・・少し赤くなって、早口で言った。

「ゆ、ユキエと。ユキエと申します。
まだ名乗っておりませんでしたね」


ペコリ、とお辞儀をするユキエ。

ダグラス「(ユキエ・・・)」

そういえば

ミッドガルド大陸一の名花、と呼ばれる美少女が『ユキエ』という名前らしいと聞いたことがある。

・・・

目の前の少女。

確かに。

「(この人がユキエさんか)」

ミヤとはあくまで雰囲気だとか顔の系統が似ているだけで、

「同じ顔」と言ってもそのまま同じという意味ではない。


目の前の美しい少女を見て思った。

色とりどり・・・


でも

何を見ても灰色にしか見えない。

いずれ、、いや。
この人なら色を取り戻してくれるだろうか。

ダグラス「(この灰色の世界を)」


『ユキエと申します』

和風系・・・

(名前で分かる)


姉上も和風系だった。


せつなくなるダグラス。


ちなみに、東洋系と同じく、和風系も漢字表記がある。

ミヤは「美夜」

ノブヤスは「信康」

ユキエは「幸恵」


読みは1種類だけで、東洋系のように2種類はない。


ユキエは心からダグラスを愛した。

ダグラスは、

ユキエの優しい思いに感謝しつつも、、
時折、辛い姉の思い出を思い出しながら、

ユキエを遠ざけることも多々あった。


構うな、という態度を何度したことか

逃げてばかりいたダグラス。


ユキエは悲しそうな顔をした。


この人は辛いだけで、本当はこんなことしたくないんだわ。


ダグラス様(ずっと様付け)そんなにお辛いのなら、

わたくしに一生当たって下さい。

あなたの犠牲になるためにわたくしは生まれたのでしょう


あなたの辛さが少しでも和らいで、、穏やかに過ごせるのなら、、
いくらでもわたくしをお使い下さい。
ダグラス様、どうすればあなたはお幸せになるの・・・


ユキエの暗い顔は、、まさにあの亡くなる間際のミヤそのものであった。


そんな

一切逆らわないユキエに苛立ちを感じ、さわられた時に思わず手を振りほどいてしまった。

『ダグラス』

『さわらないで下さい!』

あの時のように。


告げられた。

あなたの子が出来たと。


生まれたその子は「アズサ」と名付けられた。

漢字表記は「梓」。


父親が西洋系、母親が和風系、

ハーフは通常2つ名前を付けられる。

しかし和風、にこだわるダグラスは「和風名のみ」にした。


ユキエは、、産後の肥立ちが悪く、アズサを生んですぐに亡くなってしまった・・・。

ダグラスは泣いて、、

ユキエは「もういい 子どもが遺せたから」
さようなら、、

眠った。
眠っているだけで、逝去はしていなかった。
ただ、、永遠の眠りに入っただけ。
眠っただけ


ダグラスはまるでコップが、、ガラスのコップが銃で打ち砕かれるように
粉々に砕かれた。

心も

魂も。

三の次であった肉体だけが平気だった。


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アズサは美しい少女に育った。

ユキエ以上の・・・






アズサ:パパはいつも若いよね!

ダグラス:どうもありがとう

アズサ:何呑みますかぁ〜

ダグラス:う〜ん オレンジジュース

アズサ:えー折角カクテルとか覚えたのに

ダグラス:じゃあ、和のお酒でもくれ

アズサ:お酒ねぇ、じゃあ、、「奥の松純米大吟醸雫酒 金之丞」なんてどう?

ダグラス:おお 高級なのか?

アズサ:高級よ!純米大吟醸って言ってね

ダグラス:博識だなー

アズサ:頑張って色々覚えたのよ!

ダグラス:すごいなー

アズサ:ねーパパ

ダグラス:(父上ってしつけるべきかな苦笑)何?

アズサ:だーいすきv

ダグラス:今日はこのタイミングか(汗)


 

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