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分からない

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皇太子殿下ご成婚!

派手で賑やかなパレード。



ジョセフは静かにそれを見ていた。

ジョセフが騎乗しているドラゴンの後ろには、レンレンも乗っている。

レオンは皇太子と自分の母親の結婚が決まった直後、行方知れずになった。

傷心と怒り(と呆れ)で旅に出てしまったのである。



エメラインは笑顔で民衆?に手を振っている。


ジョセフ「(筋肉だけで笑顔を作っている)」

ぼーっと 

ひたすらぼーっと

見ているしかないジョセフ。


エメラインの顔の中の何かを見ている。


しばらく見て、、

見抜いた。


どうせ、押しに負けたのだろう。

流されやすい、そしてアホなエメラインのことだ。


ジョセフ「(どういう風に流されてしまったのか、何となく想像が出来るな)」


ジョセフは頭が良い。

普段使わない頭をフル回転で使う。

(使わざるを得ない)


ジョセフはエメラインの考え、行動、選択を尊重していたし、

そしてなにより、、自分がとても愛されていることを知っている。

だから、、

「(俺のこと一番好きなんだろうな)」

という圧倒的な自信があった。


これは、、

良い意味で言うと、「決して崩れない、深い絆を持った夫婦であることの証」であり、

悪い意味で言うと、「何故そんな楽観的でいられるんだ・・・と第三者が呆れるヘンな感じ」

と言える。


どこの馬の骨(皇太子だが)に嫁ごうとも、、

ジョセフ「(結局 俺が一番・・・だと、、思うんだけど)」

(ジョセフ アホだ・・・)

と、何かこう、勿論 努めて楽観的になるよう演技している(演技せざるをえない・・・)部分もあるのだが、

エメラインを心の奥で信じていた。


ジョセフ「(こういうことになっても、彼女はいつか必ず帰ってくる・・・)」


移り気で気まぐれでアホな彼女だが、そう。

いつか結局、自分の元に戻ってくるのだ。

昔から、、


ジョセフ「・・・・・・」


分からない

本当に彼女は戻ってくるのか

或いは戻ってくることが出来るのか


もう二度と 会えないかもしれない


「・・・・・・」



引き続き、エメラインを見ようとした。

もう、遠ざかっていて 良く見えない。


ジョセフ「(エメライン・・・)」



・・・


流されてしまったにせよ、 何故、、


深くは・・・追求しないが


(彼は常に人の選択やら何やらに、口を出さない)

(いや、この場合は出せと。)



しばし深く考え


ジョセフなりの結論を出した。


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成婚前に届いた、王家からの手紙。

離婚手続きの複雑な書類。
そして、慰謝料として今後の生活を保障する書類。




なんだこりゃ、、
読むの面倒臭いな。

最初はそう思っていたけど、


ただの広告かと思ったら重要なものらしいと気付き、

なんだなんだ?! と、

ひとつひとつ集中して丁寧に読み出すジョセフ。


・・・


読み終わった後、、ジョセフは目を閉じた。


 

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