現代ファンタジーのオンライン小説 - ものもの

鈍紫(にびむらさき)

宮様の降嫁。
貴方、わたくしは、正式な妻ではないの。

正妻は葵の方だったわ。

わたくしは二番目の妻。
正式な妻ではない。

三の宮様は正式の妻として降嫁なされたわ

あなたがどうしてわたくしを正式な妻になさらないか
皮肉にも今知ったの。

どうして
どうしてわたくしを裏切ったの

貴方を愛してたのに
貴方だってそうだって思ってたのに


寒い雪の日。
貴方はすぐに宮様から戻ってきたわ

お冷たい手をなさって
お冷たい手をなさって

貴方

貴方に
触れたかったわ



ただただ

わたくしは訳も分からずに貴方にすがって


何も分からずに日を過ごすしかなかったわ



どうして!どうして!

わたくしを裏切ったの
貴方を愛してたのに

どうして・・・

わたくしは
貴方の初恋の人の「藤」からちなんで「紫」と名付けられた。




しぼんだわたくし。

紫?

紫?

黒く

灰色になって

しぼむ。

灰色の

鈍(にび)色の

紫・・・

貴方
それでも
ずっとずっとずっと・・・
ずっと
愛してる


ずっと





源氏物語のお話を元にしております。
御存知の方もそうでない方も雰囲気を感じ取って頂ければと思います。


 

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