現代ファンタジーのオンライン小説 - ものもの

部活の帰り、暑くて暑くて汗をかきながら帰路に着く千花。

「(シャワー浴びたけどまた汗が・・・)」


ふと、
目の前に悟の姿が。

・・・

千花「(あんなことがあった後だから、気軽に声掛けられない・・・)」
しょんぼんりする千花。

もし自分がいるのが分かったら気まずいからそっと別のルートで行こう!
と、そそそっと回り道をする千花。


・・・
「へ?」

思わず声が出る彼女。

考え事をしていたせいだろうか?

来た事のない場所に来てしまった。

大きな平野。波の音がするので先ーには崖があるのだろう。


「え?」

ざっぱ〜ん
ざっぱ〜ん


確かに海は近い。
こういう崖は至るところにあるのだが・・・


しかし急である。
「(転がったらやばいから後ろに・・・)」

千花はそろりそろり、と後ろに下がった。
(後ろ歩き)


ドンッ

何かにぶつかる千花。
背中に何かがあたった。


くるっと振り向く。

「えっ、木原先輩?」


あ"っ

いきなりバランスを崩す千花。

彼女を支え、どすっとふたりは倒れた。

ぐるぐるぐるっ

そのままぐるぐる回り崖の方向に行ってしまった。


千花「ぜんばい!、ああぁぁぁっ」
千花は腕を放そうとした。

ピタッ

グググッ

悟がグッと勢いを止め、近くにあった大きな切り株がふたりを助けた・・・。


目が点になっている千花と、「お、おぼい・・・」と千花の重さに息も絶え絶えになっている悟。

千花「お、重い?重くないですよ!・・・そんなに重いでs、、」
悟「違う!どけ!息がぐるし、、」

そんなことがあったからだろう。
全身で力を使った後に人にのっかられたら苦しい。


千花は、悟の右くちびるにキスをした。
そして、くちびるにキスをした。

悟はバチンッ!と叩かれて目が大きく見開かれたネコのようになった。


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秀一「賭けになんなかったなー」
栄吉「なんねーだろ どう見ても」


・・・

いつの間にかヒグラシの時期になっちゃったね。

と結衣。


『波 海子』は気付いたら転校していた。

親は一体どういう、、とか誰も気にする人はいなかった。


夕暮れ時、
部活の後にだらだらと雑談をする女子3人。

靖子「帰ろっ、いい加減」
立ち上がり、靖子がふたりに下校を促す。


寂しげなヒグラシを聞きながら、千花は海子っぽい(似ている)女神の言葉を思い出した。

『ひとり、頂くよ。あ、一瞬だけ
夏の日の、想い出!』


悟『おお、久し振りだな』
海子『ひっさしぶりぃ!悟君』

千花「(考えたくないけど、、何年も祈願?掛けてたのかな)」
それで知り合いになったとか



靖子「でも何なんだろうね?
異世界の扉って本当にあるのかな」

千花「作り話・・・か分かんなくなっちゃった」

結衣「え、何。身に覚えでもあるの?」


あったけど。
あったのかな?

場所だけじゃなくて、、心だとか。

『異世界』って

千花「(夏だからかな・・・)」


(了)


 

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