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ラーチャ

小さな世界 > 第5章「知られざる」
 



静かな感じの田舎の村。

運転手を押しのけて、「俺がやる!」と暘谷が運転し、やっと近くまで着いて。

さらにそこから細い道を歩いて行く・・・


暘谷「おっラーチャ!」

ある少女を見つけ、声を掛ける暘谷。

赤い果実をカゴに入れて歩いていたが・・・
パッとカゴを下に置き。

「暘谷さーん!」
と走り寄って来た。


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暘谷はまるで少年に還ったような顔で色々と「ラーチャ」と呼ばれる女の子と話している。


とても小さな家で、少女は慎ましく暮らしているように思われた。

運転手も(来た)、妃羽も、俐人も固まっている。


暘谷が固まっている3人に紹介した。

占術師、ラーチャ
10歳。
数々の不思議なことを言い当て、また妙な力を発揮する。


きっかけは何処かの講習所。
ラーチャが両親を失う前のことだ。

その頃もボストンにいて、そこでラーチャを見掛けたのだ。
難しそうな講義に、何故こんな子供が・・・と衝撃を受けた暘谷。

内容は『多次元』『世界はいくつもある』的なファンタスティックなもので、
こういうのも面白いかもしれない、、と気まぐれに思った暘谷が休みの日にそこに行ってみたのだ。

何かのきっかけで話したのだが、小さい少女とはとても思えない聡明さ振りで、
すっかりラーチャに夢中になってしまった暘谷。


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妃羽「暘谷さん・・・」

暘谷はずーっとラーチャと楽しそうに話している。


俐人は「あんな顔初めて見た・・・」と言った。


両親を失った後は、暘谷を含めた複数のパトロンにお金を出してもらってひとり暮らしをしている。
(ラーチャが運命を視ている有力者たち?と思われる)


・・・

妃羽を見てラーチャは言った。
「綺麗な・・・。えっ主さん?ここの。この世界の?」

ぐっ
暘谷が真っ青になった。
俐人も固まっている。

綺麗、というのはどうやら容姿のことを言っているのではないらしい。

妃羽はラーチャと目を合わせ、もじもじしていた。

しばし、暘谷から詳し〜い事情を聞くラーチャ。
そしてわいわい世間話をする一同。


少しして・・・

ラーチャは言った。
「えーっと。世の中は5つで出来ているんだけど。
聖人、賢人、君子、士人、庸人。
存在出来なかった、という存在。もいるの。

許したらね、そういう存在がどんどん「人」になってゆく」

分かる?という透明な声が聞こえるようだった。


しーん・・・となったところでラーチャが口を開いた。

「そう、ポイントは、『庸人』。凡人て意味なんだけど
劣等、を現す言葉がない・・・
全部『優』か『普通』で、『劣』がない

何も出来なくても、人を攻撃しても人をあやめても・・・
何をしても

生きてるだけで「庸人」の称号がもらえて、死ぬまで「劣」にはならない」

尊いの。生きてるってのは。


その、生きてる人間を攻撃するような「生まれてない存在」を許してはダメ。

妃羽はぽたーっと涙を流した。


ラーチャを含め、みながドキッとする。


あ、あれ
妃羽「何で涙が・・・」

固まる一同だったが、どうやら悲しくて泣いているのではないらしい。


少し落ち着きなくそわそわするラーチャ。


ラーチャ「それね、うざったいの。何とかして取れないかな」

俐人が「え?」と言う。

チリリンチリリン.....
ドアに飾ってある鈴が鳴る。

「そういう心が、、生まれてはいけない存在を付け上がらせるの
わがまま言えば存在可能なんだ、って・・・どんどん増殖していってる」


この世界、、7層って、、1から数えて7番目だから7層って呼んでるんだけど
7層は危ない・・・


ラーチャの顔は、運命がどうなっても私は崩れない、という「何か」を現していた。


運転手(←)は思った。
「(何と言う、、人だろう。
何と言う・・・・・・)」


 

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