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小さな世界 > 第2章「パン・オンライン」
 



何回か、色んな人と話した。

帰り道、もう無駄なのかな?と空を見上げたり。


パチャッ

雨上がりの道。

妃羽は歩いていた。

妃羽「(ライチーのデザイン画、、見せたいのにな・・・ 無駄だろうけど)」



あれっ
「正樹さん?」
家、つまり暘谷邸に着いて。

魏家の執事長、正樹(まさき)を発見する妃羽。


正樹 正(まさきただし)。
漢字の通り略な人間である。
ただ、堅い訳ではなくクセがないピシッとした人間だということだ。
環境、家族、友人、恩師、全部普通だったがゆえに、
アクのない、欠点も無ければ長所もない人になったのだ。

しいてあげるなら「欠点がまるでない」のが「長所」であろう。

無理に言えば、「クセがまるでない」のが「クセ」と言える。


そして漢字が語っているのだが、日本人だ。


妃羽は正に大変懐いている。

「正樹さん、今日は何でいらしたんですか?」
スケッチブックを入れたバッグをバタッと乱暴に置く妃羽。


ミキ(名前)にお庭を見せて頂こうと思って。
爺さんのように落ち着いた顔をして庭園を見る正。

ミキは正が飼っているメス馬で、とても小さくて可愛い。
先天性の遺伝子異常で、普通の馬の半分もない。


トマト「ああやってみるとペガサスが走り回ってるみたいですねー」

レタス「可愛い〜」

早速お転婆いっぱいに庭園を走り回っているミキだ。


暘谷邸は「庭園」というものを造っていて、
何処の家も『唐風』『英国風』『日本風』の3つの庭園を有している。

正は日本人なので当然『日本風』が好きで、
ある時たまたまミキを一緒に連れて行った時にミキがとても気に入ってしまい。

そうした成り行きでこうして、たまに遊びに来るようになったのである。


♪♪♪
♪♪
〜♪

陽気になってピアノをピアノ室で弾く妃羽。


正は何かを気付き、音の方に体を向けた。


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レタス「あれ?」

妃羽がピアノ室から帰ってきて、庭園に面した部屋で皆でくつろいでいると。

べと〜とミキが妃羽にくっついて座った。
とってもべっとりだ。

正は「(やはり・・・)」と思っていた。


パラパラパラッ.....

妃羽「13枚、描いたんですけど・・・なかなか」

ライチーのデザインスケッチを見せる妃羽。

はっ
「あ、別に絵とか描けないんですけどっ
なんかこうデザイン〜っていいかなって しゅ、趣味でっ」
両手をパタパタさせる妃羽。


パララッ..

正は落ち着いて見た。


「これいいですね」

指したのは最後の絵。

「そ、それ一番好きなやつで。良かった、、」
少し嬉しくなる妃羽。

ん?
「これもいいですね」
無表情で言う正。

最初の絵だ。
妃羽の描いた。


「最後のにするか最初のにするか・・・」
目をつぶって考える正。

しかし目を開けて。

妃羽の方を見て言った。
「恐らく、どの絵だろうが・・・妃羽さんの絵は大丈夫、だと思いますよ」

『大丈夫』?
トマトとレタスは首を傾げた。


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帰りの道。

運転しながら正は思った。
「(説明するのはあまりにも大変だ うーむ
かと言ってそのままにすると周りの人間が)」

ヒヒーン

後部座席でミキが鳴いた。

正「(馬もだった)」


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♪♪ ♪


フォーレ:無言歌 変イ長調 Op.17-3

『直訳:言葉を伴わないロマンス』

・・・

♪♪



言葉のない表現。
苦手だった。

「(ピアノ。言葉のない表現)」

ピアノは俐人様のために弾いている。
似ている!何か。

・・・言葉のない表現

それが好きだった俐人様。
だから ピアノ、、好きだったんだ

ずっと・・・


 

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