使徒
 

ターミナルドグマの地下の巨人、あれを加持とカヲルはこう呼んでいた。

加持 「セカンドインパクトから全ての要であり始まりでもある、アダムだ」(15話)

カヲル「・・・違う。これは・・・リリス」(24話)

2人とも共に真実を述べているとして。

つまりその物体は、アダムでもあり、リリスでもあるのかもしれない。

ロンギヌスの槍が刺してある時はアダム、抜いてある時はリリス。
言い換えれば、アダムとリリス、どちらかの可能性が表に出ているのかもしれない。

アダムとリリスは一心同体。同じもの・・・。

かたつむりの体の構造のように、2つの要素が1つの個体に含まれているのかもしれない。

アダムリリスの中のリリスの部分から生み出された使徒たちが、アダムリリスの中のアダムの部分と結びつき、1つの個体として誕生・・・
するのを目的として人類と戦っているのだと見ている。


そしてエヴァは、セカンドインパクト時にリリスから15体 (3使徒〜17使徒) 生まれた後に人間の手によって、
リリスから生み出された16体目の生命体…すなわち18使徒にあたると考える。

リツコはエヴァを "ヒトと同じもの" と言っていたが(23話)、
ヒトとエヴァが同じなら、ヒト=18使徒ということにもなる。

ミサトが、以前から存在しているリリンを "使徒" と呼ぶのはこういう理由からでは、と見ている。

選ばれる精子(使徒)はたった1個体のみ。

候補は16匹(3使徒〜18使徒)。

しかし全員不完全な精子。
何故なら、全員「生命の実」「知恵の実」のどちらか一方しか所有していないから。

「生命の実」だけを持つ精子(3〜17使徒)は「知恵の実」を持つ精子(エヴァ、人類。18使徒)から知恵の実を奪って完全なものになって、
アダムの卵子のもとに行かねばならない?
選ばれる生命体はたった1つ。
精子(使徒)たちにとって、自分以外はみな敵であり、使徒同士で戦っても全然おかしくないのに18使徒(人類)ばかりを攻撃するのはおそらく「知恵の実」を持っているから。

17使徒タブリスはある理由で完全体になってアダムの元へ行くことに成功するが、ロンギヌスの槍が抜かれていたことによりリリスとなっていたため、融合は果たせずに終わったのではと考える。

選ばれるべきは18使徒(=人類)であると認めたタブリス(17使徒)は18使徒を認め、自身をエヴァの手に委ね、消滅した。(消滅というか破壊というか)


ミサト「できそこないの群体としてすでに行き詰まった人類を、完全な単体としての生物へと人工進化させる補完計画。まさに理想の世界ね」(映画・Air編)

使徒と戦い、完全な単体生物として生まれ変わりたかったのだろうか。
それは人類の意思?

ミサト「シンジ君。わたしたち、人間もね、アダムと同じリリスと呼ばれる生命の源から生まれた18番目の使徒なのよ。他の使徒たちは別の可能性だったの。ヒトのかたちを捨てた人類の。ただ、お互いを拒絶するしかなかった悲しい存在だったけどね」 (映画・Air編)

何故そこまでして進化したかったのだろうか。
使徒にのっとられて、人類が滅ぶかもしれないのなら、使徒を全員倒せばいいだけの話。
人類も単体として生まれ変わりたかったという意思は、人類も使徒と同じ源を持っているということを彷彿とさせる。

そこまでして、生まれても尚、1番になりたい。

単体として誕生したい。より優秀な存在になりたい。

シンジ「言ったでしょミサトさん。ユーアーNo.1って。戦いは男の仕事!」(16話)

人間の中の、「父性」の部分。
陰陽があったら「陽」の部分、男女だったら「男」の部分が強く出ているように感じる。

このアニメは人間が「父性」を強く持ちすぎてしまっているというものを警告しているアニメなのかもしれない。

カヲル「さぁ、僕を消してくれ。そうしなければ君らが消えることになる。滅びの時を免れ、未来を与えられる生命体は1つしか選ばれないんだ。
・・・そして君は死すべき存在ではない。君たちには未来が必要だ」(24話)

タブリスは母性的な人間である。

競争を捨て、自分の身を相手に委ね、道を譲っている。

今の人類(というと大袈裟になってしまうが)は、こういう精神を持たないといけないのかもしれない。

そういう風にこのアニメ、そして選ばれなかった未存在であるカヲルに教えられているように感じる。

やはり少し大袈裟に思えてくるが。